明治五年八月三日布告の「学制」において、学費は「民費」によることを原則とし、学区による小学校運営の条件が備わった後に「其学区ヲ助クルノ金額」すなわち補助金が支出されることになった。学区は、まず自らの力によって、小学校を開設しなければならなかったのである。大原野村・境野村連合立の帰来小学校の場合について、当時の学費事情をさぐってみよう。