明治十二年の各村人口は表36のとおりであるが、明治十四年の表37によれば人口に関していっそうくわしく知ることができる。大原野村八一五人・波豆村二四七人・境野村三〇一人・長谷村二四九人・芝辻新田二六人で、それらの合計一六三八人について男女比をみると、男五一％・女四九％である。五カ村合計の年齢別人口構成は、〇～五歳一二・五％（二〇五人）、六～一〇歳一〇・一％（一六五人）、一一～二〇歳一八・五％（三〇三人）、二一～三〇歳一七・九％（二九三人）、三一～四〇歳一三・九％（二二七人）、四一～五〇歳一〇・五％（一七二人）、五一～六〇歳九・〇％（一四八人）、六一～七〇歳五・三％（八七人）、七一～八〇歳二・一％（三四人）、八一～九〇歳〇・二％（四人）で、二一歳から六〇歳までの人口は全体の五一・三％を占め、二〇歳以下は四一・一％、六一歳以上は七・六三％であった。試みに戦後宝塚市における六一歳以上の比率をみると、昭和三十五年七・三七％、同四〇年七・六八％、同四十五年七・九九％である。
 

 
　男女年齢別構成を図5によってみると、男一〇～二〇歳と女四〇～五〇歳の人口の減少がめだっている。この年齢層の女子の死亡率が高いことを示すものである。出生率は五カ村合計で男二八人・女一四人合計四二人で、出生率は人口一〇〇〇人につき二六人であった。男女の出生比率は六七％と三三％であり、各村においても不均衡を示すが、とくに大原野村と波豆村の出生比率は男が七〇％を越え、女は二九％以下という不自然さである。