「良元村誌」は、当時の社会教育の項目につぎのものをあげている。(一)通俗講談会明治三十六年二月村長一室辰蔵・校長桑田悦蔵が主唱し、村教育会を設立し、毎年一回知名の士を招き通俗講談会を開き、教育の普及をはかった。(二)小林婦人会 明治四十三年三月、有志者の発起により六十数名の賛同を得て発会し、修養・料理法の練習・家事に関する講話・学校と家庭との連絡などをおこなってきた。会費はその都度三銭とした。(三)風俗改良会 その一は主人会で、明治二十七、八年ころに創立され、大正四年の会員一六七名を数え、風俗の改良・農業の奨励・家事の改良・貯蓄の奨励などを事業とした。その二は婦人会で、明治三十七、八年ころに創立され、会員は右の主人会員数とほぼ同数で、その事業は言語の改良・家庭教育に関する件・家事・風俗の改良であった。(四)尚歯会 教育勅語下賜二〇周年記年事業として明治四十四年十月村教育会により創立された。毎年一回七〇歳以上の高齢者を招待し、菓子などを供し、児童の遊戯や学芸会を見せたり、蓄音機を聞かせたりして一日を楽しませた。
明治四十一年十二月十八日には、良元小学校職員室の隣室に図書館を設立し、有志者の寄贈および寄附によって維持することにした。