翌三十八年九月二十三日、旧四八カ町村共有の長尾山奥山山林の管理および共有財産の処分ならびにその他いっさいの事務共同処弁のため、町村制第一一六条第一項に依り共有町村の組合を設け、組合規定を定めた。先の奥長尾山保護組合とこの組合との関係は明らかでないが、前者の「規約事蹟報告」および「組合収支決算報告」が、三十八年と三十九年に出ているので、両者は並存していたようである。
「将来長尾山保護ト境界維持正確タルヲ保ツヲ補ワン為」、明治三十八年十月二日より十一月三日まで、長尾山全部の境界実地巡回調査をおこない、十一月四日付で長尾山境界査定委員七名代表田川善近の報告が出た。