海外留学みやげ

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昭和十年九月に小林一三は世界周遊の旅へ出発したが、帰朝して海外公演向けに歌舞伎レビュー「恋に破れたるサムライ」を上演した。これにつづいて歌劇団所属の作家や音楽家の海外留学が相つぎ、その帰朝みやげとして、昭和十二年大がかりな音楽作品グランド・レビュー「世界の唄」や、軽快でスピーディなアメリカン・ムードの、照明を自由に駆使した「マンハッタン・リズム」を上演し、「ハワイ・ニューヨーク」や「宝塚フォーリーズ」などのアメリカものが続いた。またパリみやげとしては、「たからじえんぬ」「忘れじの歌」「三つのワルツ」などがあり、それらのロマンティックな、あるいは華麗な舞台は当時のハイティーンの心をとらえた。十四年にはグランド・レビュー「日本歴史絵巻」「日本美女伝」「日本名曲集」など日本もののレビューが現われた。