第32図は『斐太後風土記』(註13)に挿入されている高山城の姿図である。本丸、二ノ丸、三ノ丸の姿をそれぞれ切り取り、寄せ集めて描かれ、実際の形とはかけはなれている。本丸は3層になっていて、金森氏が作製した高山城郭図(後頁第35図)の部分を引用してはめ込んだ図である。
第30図「高山町之図」は高山城が取りこわされている絵図で、城は「古城、二之丸」、武家屋敷跡(空町地区)は畑になっている。「肴屋ヨコ丁」「ヒジリヨコ丁」「中村ヨコ丁」「カミヤヨコ丁」「平内ヨコ丁」の横丁の名称が記されている。
(註13) 蘆田伊人編集兼発行 『大日本地誌大系第七冊 斐太後風土記上』大日本地誌大系刊行会 大正4年11月12日発行