この概念図は前頁第38図を基に、わかりやすく各建物を一覧表にしたものである。金森時代には防御上の秘密から、明らかにされなかった道程、諸倉庫などが全て調べあげられ、正確な測量図として作製された。現地の地形と符合する。
これら、加賀藩作製の図面は地元高山には伝承されず、現在、石川県立図書館等に「森田文庫」などのまとまりで保存されてきた。当然、幕府へも加賀藩から提出されているかもしれないが、国立公文書館の内閣文庫などには存在しない。
加賀藩に残るものは、大正時代に押上森蔵が写し、現在、押上家から寄贈されて高山市教育委員会が所有する。