[飛騨国図(第19図)]

飛騨国図第19図
[目録]


表1 端書の郷・村名
 この絵図は「内閣文庫」にあったもので、「日本政府図書」の朱印が押印してある。各在所が◯で囲われ、郡別の色分けがなされている。吉城郡は紫色、大野郡は黄色、益田郡は橙色となっている。
 信州へは、関屋、川浦、大野川への3本が表記される。越中へは有峰、長棟、猪谷(東)、蟹寺、長谷、水無、成出、赤尾への8本、濃州へは西洞、水沢、坂本、小川、弓掛、岩屋、金山、田嶋、小野、小錦への10本が表記される。
 笠ヶ岳等の隣国境の山岳は白く塗られている。
 端書に3郡内の「郷」別が記してあり、当時の郷名が知られる。大野郡はイ~リまで9郷、吉城郡はヌ~ヨまで6郷、益田郡はタ~ウまで9郷、合計24郷が記されている(表1)。山岳は白山、白木峯、北ノ俣、乗鞍、御岳が表記される。

 

 
178ヶ村6郷
広瀬郷  8ヶ村
古川郷  8ヶ村
吉城郷  18ヶ村
小嶋郷  32ケ村
小鷹利郷 34ヶ村
高原郷  78ヶ村

 

 
136ヶ村9郷(内照蓮寺領15ヶ村)
灘郷   16ヶ村
大八賀郷 11ヶ村
小八賀郷 7ヶ村
久々野郷 5ヶ村
河内郷  7ヶ村
三枝郷  5ヶ村
川上郷  17ヶ村
白川郷  42ヶ村
(内15ヶ村照蓮寺領)
小鳥郷  6ヶ村

 

 
100ヶ村9郷
阿多野郷 37ヶ村
小坂郷  11ヶ村
上呂郷  6ヶ村
萩原郷  7ヶ村
中呂郷  3ヶ村
下呂郷  6ヶ村
竹原郷  4ヶ村
下呂郷  16ヶ村
馬瀬郷  10ヶ村