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(二十九)袖中旅日記(日光、出流、岩舩参詣)(第39図-1、2、40図-1、2)
○宇都宮の水時計
写真 宇都宮の水時計
彦六は、日光からの帰り道、宇都宮で、当時としてもきわめて珍しいものであったのであろう、水時計を見て絵に描きとめ、「天地ノ事此ノ時計に有り」と、驚嘆の言葉を書き添えている。
彦六は絵に長けた人物であったらしく、時計の絵を精巧に描いている。
「下ノ鳥、時打ツトキ羽ウチヲスル」とも書き添えているから、この水時計には「からくり」が仕組まれていたのであろう。