第41図 [目録] |
本図は飛騨国の主要な街道と村名・在所名を記述し、江戸期飛騨に31カ所存在した関所・口留番所の内、隣国との国境の主な街道の関所を示す柵を形どる印が16カ所確認される。
筆書きされている村名等は、丁重に書かれており配色部分も街道は朱赤色、川は青色、山は緑色と雪を示す白色、大野・益田・吉城の各郡と隣国の美濃・信濃・越中・加賀・越前の各国別に色を配し、隣国へ通じる街道には村名・在所名と高山からの里程が記述されている。
旧形状は折り畳み舗であったが、本紙の虫損箇所はじめ経年による劣化や破れなどの修理修補後、補強と閲覧のため台紙貼りによる軸装仕立てとした。
本図は小サイズながら、飛騨における江戸期の情報内容を伝えており、ビジュアル的にも色彩豊かに描かれた、貴重な飛騨国絵図である。
(史料名、装訂、説明文は東等寺冬任文庫史料解説による)