第66図は、筑摩県統計一覧表の付図である。府県廃合により高山県が廃され、飛騨が筑摩県の一部となった時代の筑摩県管内略図である。
慶応4年(1868)5月23日飛騨は飛騨県となる
同 6月2日高山県と改称
明治4年(1871)11月20日筑摩県の一部となる
明治9年(1876)8月21日岐阜県
筑摩県の時代は5年と短かく、全国は75府県に分轄されていた。この図は略図であり、飛騨はフナツ、古川、高山が、長野は福嶋、松本、飯田、シホジリ、下スハなどが記されている。川は二重線、道路は細い単線、国境は太い単線で記され、郡境は点線で区切られている。この図は国境と各郡の区切り、主要な町(□で囲われている)を概略で示し、統計表とセットにしてある。
第67図は筑摩県の統計表で、飯田と高山に支庁、福島に取締所があった。筑摩県全体の戸数は117,629戸、人口は男283,169人、女273,790人、合計556,959人であった。
飛騨関係分の記載は、学区で廿番中学区、飛州大野郡高山町、病院で飛州大野郡高山病院、温泉で湯島と平湯、渡舩場で益田川三、馬瀬川一、宮川二、白川駕篭渡一とある。
名所としては位山、朝六ツ橋、浅水橋(あさんずばし)、細江、久々野山、山口、灘、錦山、保濃府里などがある。