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[高山市史「街道編」の発刊にあたって]

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高山市長 國島芳明
 江戸時代、飛騨には大きな街道が五つありました。城下町高山から北へは「越中街道」、東へは「平湯街道」「江戸街道」、南へは「尾張益田街道」、西へは「郡上、白川街道」という重要な街道が整備されています。
 これらの街道は今も幹線道路として国道、県道に指定され、物流・文化の道として発達を続けてきました。
 「街道」、この言葉には地域を思う心が込められていると思います。今回、江戸時代以来の街道について絵図や地図、番所、村絵図、街道を通った役人の記録などをまとめて、「街道編」として発刊をいたしました。本書により街道と街道沿いの集落が物語る歴史と文化、街道の先にある目的地の意義を知っていただくことができるかと思います。
 平成十七年二月一日に新高山市が誕生してから十年が経ちました。多くの課題を乗り越えながら新しい一歩を踏み出し、今日の姿を築いてこれたのも、市民の皆様をはじめ、関係各位のご指導とご支援の賜物と感謝しております。
 合併した各地域には美しい自然と個性ある歴史文化が育まれていますが、これらの地域を繋げてゆく役割を街道が果たし、文化交流、地域経済の活性化が促進されることを願います。
 本書発刊にあたり、絵図・古文書等の資料を提供していただいた方々、ご協力をいただいた皆様に深く感謝を申し上げます。
                          平成二十七年三月