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[江戸街道の道筋概要]

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〈高山~上ヶ洞〉
 高山から江名子-山口-美女峠-辻村-見座(朝日)に至った。見座からは、そのまま小瀬-立岩-青屋-寺沢-浅井-寺附-中洞-(池ヶ洞)-大古井-上ケ洞に至る道がある。一方、見座から川を渡って甲へ至り、万石-上ヶ見-大広-黒川-小瀬ヶ洞-黍生(きびう)谷(地図上は黍谷と表示されている)-猪之鼻峠-猪之鼻-中之宿-下之向-日影-上ケ洞に至る道もあった。
 
〈上ケ洞~木曽福島〉
 上ケ洞から阿多野郷に至り、乗鞍に向かって右折すると旧道である「十三曲(じゅうさんまがり)峠」を通って日和田に至り、前坂峠を越えて小日和田-長峰峠-木曽福島へと至る。
 薮原、木曽福島、いずれも中山道で、手形の裏判(通行した証)が必要な罪人等は木曽福島の関所まわりで江戸へ向かったという。
 金森氏は、飛騨国と隣接する国との境、三十一カ所に関(番所)を設け(口留番所位置図 下巻三頁参照)、軍事、治安、物資の出入りチェック、口役銀(関税)の徴収をしていた。
 また、これ以外にも権現峠や鳥屋峠、塩沢廻りのルートもあり、多くの道が作られていた。これは、厳しい乗鞍岳南側尾根を越えるにあたり、旅行、通行者の事情に応じて選択できるようになっていたのである。
 
〈街道沿いにのこる見所〉
 高山城下町 → (ア)朝日町 → (イ)国道361号 →
(ウ)高根町上ケ洞 → ※高山~上ケ洞までの見所は上巻十八頁に有
(エ)日和田 → (オ)一位森(いちいのもり)八幡神社 →
(カ)馬大尽の原家 → 前坂峠(現状は遊歩道) →
(キ)小日和田・森越(もりこし)八幡神社 → (ク)杣(そま)ヶ池とちんまヶ池 →
(ケ)長峰峠周辺 → (コ)開田高原 → 木曽福島(関所) → (サ)福島関所資料館 →
(シ)国道19号 → (ス)中山道 → (セ)日義 →
(ソ)姥神(うばがみ)峠道路 → (タ)権兵衛峠道路 →
(チ)伊那市街 → (ツ)高遠町

1-1-(2)-1 江戸街道概念図(木曽福島)