杣ヶ池は、周囲約一キロメートルの沼で、湖面近くまで樹木が迫り厳粛な雰囲気を漂わせている。戦前までは、さらに大きな樹木が繁り昼なお暗い秘境であったと伝えられている。この沼には湖辺を七廻りも巻く程の大蛇(竜神)が住むとされ古くから「雨乞いの池」として信仰を集め、湖畔には白竜神社が祀られている。
ちんまヶ池は、杣ヶ池の東方約二キロメートルに在り、現在では周囲約五〇〇メートルの湿原となっている。
この二つの沼の由来については、女性「ちんま」と杣「小三郎」の伝説が伝えられている。
1-1-(2)-15 杣ヶ池