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目次
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第一章 飛騨の街道を行く
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第一節 江戸時代の街道を行く
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(3)江戸街道その2(薮原)
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②街道沿いにのこる見所
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(キ)『朝日村史 全』が紹介する史跡等(昭和三十一年)*一部現代語訳に修正
〈見座沼〉(朝日町見座)
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見座沼は、久々野町大字辻との境付近、県道高山-松本線のかたわらにあり、字そでが原にある。東西約一一〇メートル、南北約七〇メートル、周約三六〇メートル、碧水をたたえて閑寂の境をなしているが、湖面を通して見る乗鞍岳の眺めは荘厳である。
辻の池とも称するが、その名につき『後風土記』はいう。
見座山舗(やまみせ)會傳の原(外の原の義)にあれども諸人皆辻の池とのみ云へり、右は辻も見座も一村なりし故に爾云へるにやあらむ、又あんずるに往古辻の池原に大池ありて辻の池と称しきたれるが年代を経てあせ果て池の原の名のみ残りけるを見座村の山舗なる外ノ原の池は猶あせずして近世に存在せる故に従前のまま辻の池と称しきたれるにやあらむ。
1-1-(3)-15 見座沼