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[嫁ヶ淵(飛騨市指定名勝飛騨市宮川町岸奥)]

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 飛騨市宮川町岸奥(旧宮川村)の宮川に、嫁ヶ淵とよばれる淵がある。
 この淵には伝説があり、娘姿に身を変えた龍が雨の降り続いたある日、近くの家を訪ね宿を頼んだ。独り身の主人が快く受けてくれたので、魚を獲って生計を助けるうちに嫁となったが、「見ないでくれ」と願っていた魚を獲る真の姿を見られたため、嫁はそれきり姿を消してしまう。見てはならぬものを見てしまったのはキビ畑の隙間からであり、その時からこの家ではキビを作らなくなったという。

1-1-(5)-9 嫁ヶ淵