1-1-(5)-15 籠の渡し
谷、蟹寺をつなぐ籠の渡し
戦略上のこともあって、橋は架けられなかった。
山谷の多い飛騨で、川を渡ることは、大変な事であった。断崖と断崖の間を流れる川を渡るとき、両岸に下りることは不可能に近く、下りても、流れを越すことができなかった。そこで両岸に綱をかけ、そこを手繰りの籠に一人乗って渡るという、現代のロープウェイの原型のようなものが考案され、飛騨独自の交通法として、場所によっては大正まで残った。
籠の渡しは白川村荻町-大牧、谷村、中山村、打保村などにあった。
[籠の渡し(飛騨市神岡町谷~富山市蟹寺)]