堂之上遺跡は、南方に張り出した舌状(ぜっじょう)台地、標高約六八〇メートルの緩斜面上に立地し、縄文時代前期から中期を主体とした集落跡である。石棒を立てた石囲炉や、埋甕の風習を伴う住居跡、複式炉をもつ敷石住居跡等四十三軒が確認された。集落は、台地中央の土こう群を取り囲むように馬蹄形、ないしコの字形を呈している。土器には、関東・信州・東海・近畿各地方の影響が見られる。早期の押型文土器も少数出土した。
隣接する歴史民俗資料館では、遺跡の調査記録や出土品のほか、久々野町に残る考古資料や民具などが展示されている。
1-1-(8)-6 堂之上遺跡