ビューア該当ページ

〈中尾峠〉(上宝町中尾、長野県松本市安曇)

111 ~ 111 / 289ページ
 標高二一五〇メートル、松倉城主三木秀綱と奥方は信濃に落ちのびるとき、この峠を越えて上高地へ降りて、奥方は徳本(とくごう)峠方面へ、秀綱は角ヶ平方面へと分かれたという。
 また、弘化三年(一八四六)八月に高山の僧侶が女性と密通して信州へ逃げてゆくとき、左官の江戸屋万蔵外三人が、あとから追いかけた。中尾村新道で話がこじれて、江戸万が打ち殺されてしまう事件があった。(「『上宝村史上巻』平成十七年上宝村村史刊行委員会発行 四一八頁」より)