岐阜県歴史資料館・飛騨郡代高山陣屋文書1-55-68 (5-1-1 図 ⑥)
上ヶ洞口(かみがほらぐち)御番所(現高山市高根町上ヶ洞)は、野麦峠(時に長峰峠)を越えて隣国信州、さらには江戸へと通じる、いわゆる信州街道(江戸街道)の国境近くにあって、国内でも最も重要な位置にある口留番所の一つであった。
幕領となってから後、益田街道から御厩野口(現下呂市)・舞台峠を経て中山道へ通じる道が公道に加えられたため、信州街道の通行量は半減したものの、冬期にも通行が途絶えてしまうことはなく、政治的にも経済的にも大きな役割を果たしてきた。