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②弘化二年(一八四五)八月 上ヶ洞口御番所口役銀取立帳

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 秋口になり、商物(あきないもの)が盛んに通行しており、口役荷物が通らなかった日は四日である。
 口役銀は二八二匁五分で、冬期の約四倍近くになっている。
 中でも玉子の移入は一九件で四〇〇〇箇を超えている。当時玉子の移入量は飛騨全体で一年間におよそ四万箇で、大半が信州から入っている。
 また、真綿の二十二貫六九〇目も大きい。刻煙草は良質で、国内産より二割方高価であった。
 
    八月朔日
・塗折敷(ぬりおしき)七束、重箱八組、桶六拾五
    同 二日
・刻煙草壱貫八百目、中馬四疋、干こんにゃく壱貫目、売薬四貫目
    同 三日
・鶏卵弐百、芍薬(しゃくやく)五拾八斤、売薬三百目
    同 四日
・林檎(りんご)五斗
    同 五日
・櫛八拾貝
    同 六日
・面桶八拾弐
    同 七日
・硯箱四拾弐
    同 八日
・蚕種弐拾枚、林檎壱石
    同 十日
・売薬六百目
    同十一日
・売薬七百目、玉子三百
    同十二日
・林檎壱石五斗
    同十四日
・小間物六百目、玉子三百、玉子四百こ
    同十五日
・玉子三百六拾、玉子三百こ
    同十六日
・玉子百八拾こ、玉子百八拾こ、玉子四百こ
    同十七日
・小間物三百目、刻煙草三貫目、合羽壱枚
    同十九日
・鰹節四拾八本、玉子百こ、小梨千こ
    同 廿日
・芍薬(しゃくやく)拾弐斤、そうけ(しょうけ・ざる)拾六
    同廿一日
・玉子弐百
    同廿二日
・売薬三百目、蚕種三枚
    同廿三日
・上膳弐百三拾弐枚、刻たばこ壱貫弐百目、玉子百、刻烟草壱貫八百目、玉子百、面桶弐拾八、小梨三千、
 玉子八百
    同廿四日
・玉子百、小梨七百、真綿拾壱貫七拾目
    同廿五日
・真綿三貫七百七拾匁
    同廿六日
・小間物三百目、同六百目、蚕種拾八枚、玉子四百
    同廿七日
・上馬壱疋、中馬壱疋
    同廿八日
・真綿七貫八百五拾匁
    同廿九日
・玉子弐百、同三百
   取立口役銀
     合 弐百八拾弐匁五分