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[上ヶ洞口関係口役銀取立一覧表]

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岐阜県歴史資料館・飛騨郡代高山陣屋文書1-55-68 (5-1-1 図 ⑥)
 
 
5-2-(6)-1 上ヶ洞口御番所取立口役銀品別一覧表
 上ヶ洞口番所口役銀取立帳5冊集計概略
取立帳年月役荷物通過日口役銀取立件数取立口役銀量新暦対照月日
文政2年12月分29日中 9日32件70匁  2厘1月16日~2月13日
弘化2年 8月分29日中 26日66件282匁5分  9月 2日~9月30日
嘉永3年 1月分30日中 13日33件152匁3分6厘2月12日~3月13日
文久4年 3月分30日中 27日105件390匁  3厘4月 6日~5月 5日
元治元年 5月分30日中 30日126件253匁6分5厘6月 4日~7月 3日

①文政2年(1819)12月分
 飛騨より信州側へ売り出されたと考えられるもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1蕨の花39石4斗2升28匁1分2厘中洞村六蔵・高山一之町左助・同勘兵衛
2干蕨(ほしわらび)16貫7匁5分8厘高山三之町作次郎
備考○蕨の花=蕨粉。値段が高く、口役銀も高額である。  
○地元で生産されたものも、仲買人の手によって国外へ運ばれる場合が多い。

 上ヶ洞口を通って信州側から飛騨へ入ったと考えられるもの (一)食品
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1玉子5800こ56匁   高山島川原善兵衛・同伝兵衛・三之町佐助ほか高山2人
2そば16斗4升9分6厘高山向町善吉
3胡麻(ごま)15升4分5厘高山二之町作助
4酢(す)14升3分6厘高山八幡町忠助
5山葵(わさび)12斗1匁   高山三之町作次郎
6干瓢(かんぴょう)23貫7分  高山一之町茂助・新町市郎左衛門
7細魚(さいぎょ)13008分1厘高山三之町作次郎
備考○玉子は年々増えていく。
○荷主または運搬者は、高山の人が多くなる。

 同上 (二)衣料・小間物・雑貨・その他
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1小間物2800目6分6厘高山向町豊蔵・越中七右衛門
2刻煙草(きざみたばこ)32貫2匁5分1厘高山三之町作次郎・空町長次郎・一之町茂助
3古手(ふるて)12ッ6分2厘高山二之町清右衛門
4櫛(くし)2580具5匁2分2厘越中2人
5櫛形木(くしがたき)11,200枚6匁   小坂落合村平兵衛
6面桶1308分1厘同 上
7絸しけ(まゆしけ)12貫1匁9分2厘高山二之町清右衛門
8屑紙(くずがみ)12貫5分  高山三之町作次郎
9抜手綿(ぬきてわた)13ッ6分1厘高山二之町清右衛門
10二升鍋12ッ4分4厘高山一之町茂助
備考○絸しけ=品質の悪い繭。 ○抜手綿=あわせからとり出した綿。くず綿。
○屑紙は紙の原料に使った。
○高山の商人か歩荷、荷運びを生業としている。作次郎・茂助・清右エ門ら。

 移出・移入の区別がつかないもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1売薬1300目2分4厘越中富山甚兵衛
備考○富山の薬売りは信州廻りで飛騨へ入ることもあったといわれる。

 その他(欄外の記録)
 唐桧葺榑 72束 仲買人 大古井村伝十郎 (大原騒動死罪伝十郎の子孫である)


②弘化2年(1845)8月分
 上ヶ洞口を通って飛騨から信州側へ売り出されたと考えられるもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1上馬11疋1匁  信州稲扱忠蔵
2中馬25疋3匁3分信州稲扱忠蔵・同彦右衛門
備考○この馬が飛騨から信州側へ出たという確証はない。日和田の馬大尽の話はもっとあとになる。荷主が信州人であるので、飛騨側が買い入れた馬かもしれない。

 信州側から飛騨へ入ったと考えられるもの (一)食品
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1玉子184,92034匁2分2厘信州1人のほかは高山10余人で小規模に運ばれている。
2鰹節148本8分6厘信州□□村忠吉
3干こんにゃく11貫1匁   信州松本利七
4林檎(りんご)33石4匁7分6厘野麦村助次郎・新張村兵蔵ほか
5小梨子(こなし)34,7003匁3分6厘高山八幡町浅吉・高山空町治兵衛 2人
備考○この取立帳でも玉子が大きな比重を示している。
○りんごがすでに信州から国外へ売り出されているが、なぜか枡で量られている。

 同上 (二)小間物・衣料関係・雑貨等
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1小間物41貫800目1匁4分5厘信州出身者4人
2真綿322貫690目161匁1分1厘高山新町佐助・空町権助・八幡町佐助
3刻煙草(きざみたばこ)47貫800目6匁8分7厘小八賀町方村作右衛門・八幡町久右衛門・向町茂助
4蚕種341枚4匁9分2厘信州上田3人
5上膳1232枚35匁7分  高山三之町茂助
6硯箱1421匁8分5厘同 上
7合羽11ッ7分  高山二之町次助
8芍薬(しゃくやく)270斤1匁4分5厘高山川原町清助・野麦村重助
備考○高山三之町村茂助と向町茂助は同一人物である可能性がある。
○蚕種は高山でも生産されたが、ここでは信州上田産のものである。

 移出か移入か判断できないもの、または通過荷物と考えられるもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1売薬55貫900目3匁1分2厘信州高遠・同稲扱・越中富山・上州仁右衛門
2180具7分1厘越中石動清右衛門
3塗折敷12束1匁6分8厘越中四方重助
4重箱18組1匁8分4厘同 上
5面桶2561匁5分2厘越中高岡清五郎
6そうけ1166匁9分  野麦村重助
備考○荷主の出身地からみて、飛騨を通って他国へ運ばれているものが多いように思われる。
○そうけ=ざる。

③嘉永3年(1850)正月分
 冬期に入ると、人や物の往来はごくまれで、この「口役銀取立帳」に口役荷物の記帳が始まるのは1月14日、新暦の2月25日である。飛騨側からの出荷物はみられない。
 上ヶ洞口を通って信州側から飛騨へ入ったもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1玉子(たまご)123,450こ24匁1分5厘12件すべて高山の寺内町・川原町・八幡町・新町等の人々
2小間物(こまもの)2600目5分  信州松本乙十郎ほか
3刻たばこ
(きざみたばこ)
433貫300目42匁2分9厘高山新町徳兵衛25貫600・川原町三右衛門7貫など
4真綿(まわた)19貫500目67匁4分5厘高山新町佐助
5櫛(くし)150具4分5厘信州松本吉助
6重箱(じゅうばこ)28組1匁8分4厘高山空町権助・高山二之町彦助
7塗折敷(ぬりおしき)24束1匁8分  同上2人
8指枕(さしまくら)2601匁6分2厘同上2人
9火打茸(ひうちごけ)122貫1匁5分4厘高山寺内町弥吉
10麻種(あさだね)16斗3匁1分8厘江名子村彦右衛門
11二升鍋(にしょうなべ)11ッ3分6厘高山寺内(じない)町吉右衛門
12芍薬(しゃくやく)1110斤1匁6分  高山川原町清助
13桔梗(ききょう)120斤1匁  6厘同 上
備考○芍薬・桔梗の根を生薬に用いた。
○荷主または運搬する者 ほとんど高山町の人々。(歩荷を生業としている人々と考えられる。)

 移入荷物か移出荷物か判断しにくいもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1売薬1300目2分5厘越中富山又吉
備考○越中富山の薬売り又吉がこの口番所を通ったのは1月22日(新暦3月5日)であるが、彼が信州側から飛騨へ入ったのか飛騨側から信州へ向かったのかよくわからない。

④文久4年(1864)3月分
 上ヶ洞口の1か月分口役銀取立帳としては、最高の額を示している。
 また、時代の変化か新しい物品が目立ち、荷主(歩荷)の名前の中にも新人が多くみえる。
 上ヶ洞口を通って飛騨側から信州側へ売り出されたと考えられるもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1蕨粉(わらびこ)14斗1匁3分8厘高山三之町為助
2羚羊皮
(かもしかのかわ)
16枚1匁8分  高山三之町権兵衛
3鹿皮(しかがわ)17枚3匁8分  高山空町仙三郎
4鉛(なまり)1200貫40匁   高山一之町吉右衛門
5塩硝(えんしょう)175斤15匁2分5厘高山一之町甚助
6硫黄(いおう)110貫2匁3分  同 上
備考○羚羊と鹿の区別はよくわからない。
○鉛・塩硝・硫黄などは法的規制がたびたび変化する。このころは制限がゆるめられていたかも。

 上ヶ洞口を通って信州側から飛騨へ入ったと考えられるもの (一)食品
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
126斗4升1匁2分8厘野麦村助次郎・善右衛門
2鶏卵(けいらん)279,850こ69匁3分4厘23件は高山川原町・空町・向町・新町・八幡町などの人々。3件は信州。300、400単位。
3素麺(そうめん)13211貫500目57匁1分5厘信州2人で96貫。あと11件は高山川原町・空町・向町などの人々。6貫、12貫、24貫単位が多い。
4串海鼡(くしなまこ)170桁4匁3分5厘高山三之町周右衛門
5唐粉(からこ)12斗5升2匁5分  野麦村助次郎
備考○玉子が鶏卵と表記されるようになる。その量も急に増えている。
○このころ素麺の移入量も多くなる。 
○野麦村助次郎、荷主(歩荷か)としてたびたびその名が出てくる。

 同上 (二)小間物・衣料・雑貨等
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1小間物821貫300目17匁2分2厘高山空町仙三郎7貫・鉄砲町忠吉7貫ほか越中氷見等
2刻煙草(きざみたばこ)876貫500目97匁1分1厘信州松本彦右衛門35貫・善次郎28貫ほか高山4人
3芍薬(しゃくやく)140斤2匁4分  高山川原町平次郎
4櫛(くし)52,190具8匁7分3厘高山新町治兵衛560具ほか越中高岡・加州金沢
5重箱14組9分2厘塩屋村与九郎
6塗折敷(ぬりおしき)12束5分4厘同 上
7指枕(さしまくら)1308分1厘同 上
8竹陽子(たけようじ)1100本7分  高山空町仙三郎
9面桶21002分7厘高山新町徳三郎・同次兵衛
10諸紙(しょし)16貫2匁5分2厘高山新町儀助
11屑紙(くずがみ)17貫1匁5分  高山宗猷寺町栄蔵
12蚕種(かいこだね)16枚1匁5分  信州上田作右衛門
13釘(くぎ)230把5分4厘高山新町直蔵・高山川原町長作
14面桶21002匁  2厘高山新町治兵衛
15しゅろ箒(ほうき)160本3匁   信州□□村儀助
16合羽211枚7匁8分1厘高山空町仙三郎・鉄砲町忠吉
17真綿22貫200目15匁6分2厘高山一之町忠右衛門2件
18木綿12反4分2厘美濃国菊次郎
19古手12枚6分2厘高山片原町宇助
203321匁1分1厘高山二之町安兵衛・空町仙三郎・新町儀助
21火打茸29貫6分3厘高山二之町安兵衛・向町平蔵
22筲箕(ふごみ)1244分3厘信州□□辰五郎
23四升鍋12枚8分1厘高山新町直蔵
2412貫100目4分1厘高山新町宇兵衛
備考○わずか1か月の間に食品のほかに24品目47件の小間物・雑貨などが往来している。
 最も多いのは食品では玉子、雑貨では刻煙草である。当時、役人の接待に必ず煙草が出された。
○荷主(歩荷)は高山町が最も多いのは変わらないが、名前はかなり変わってきている。
○櫛は荷主が高山の場合は、高山町の商店に卸されたものと判断して、この項へ入れた。

 移入・移出の判断がつけがたい品目
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1売薬52貫600目20匁7分  越中富山2人・加賀大聖寺1人・信州松本1人・高山町1人
2薬種117貫500目14匁   信州松本喜多右衛門
備考○富山の薬売りは信州経由で飛騨へ入る場合もあったが飛騨を通って信州へ向かう人々もかなりいたらしい。
○高山町にも薬屋はあったが、飛騨産の薬種が外へ出る場合もあったので、移出入不明とした。

⑤元治元年(1864)5月分
 上ヶ洞口を通って飛騨から信州側へ売り出されたと考えられるもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1蕨粉(わらびこ)43石8斗12匁9分2厘高山新町喜助1石6斗・川原町平次郎1石2斗・黍生村8斗・一之町茂八2斗
2上馬2024疋31匁6分8厘日和田1・池ヶ洞7・中洞7・下岡本3・大西2・猪ノ鼻1疋
3中馬910疋8匁2分  池ヶ洞2・中洞3・上ヶ洞1・小瀬ヶ洞1・下岡本2・大西1
4中牛48疋5匁2分8厘野麦村3人で7疋・下ノ向村1疋
5椹桶木(さわらおけぎ)4308束―――一之宿村中嶋清左衛門250束・中洞村重蔵25束、ほか
6椹小物桶木
(さわらこものおけぎ)
130束―――一之宿村中嶋清左衛門30束
備考○蕨粉も高山の仲買人が荷主となっている。  
○馬・牛が増えているが、日和田の馬大尽とのかかわりかもしれない。

 上ヶ洞口を通って信州側から飛騨へ入ったと考えられるもの (一)食品
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
113斗2升6分4厘黍生村清助。口役銀は米1斗に銀2分である。
2稗(ひえ)31石8斗1匁8分  池ヶ洞村弥蔵・同権右衛門・中洞村進之丞。口役銀は米の半分。
3素麺(そうめん)679貫23匁4分9厘高山八幡町庄兵衛・同浅七・川原町長作・古川町村太助ほか
4鶏卵(けいらん)153,500こ24匁5分  すべて高山町。天照寺町・川原町・向町・八幡町・新町・鉄砲町ほか
5饂飩粉(うどんこ)13斗8分1厘高山向町定次郎
6胡麻(ごま)11斗5升1匁3分5厘高山寺内町弥兵衛
7串海鼡(くしあわび)240桁2匁4分8厘高山寺内町弥兵衛・天照寺町藤助
備考○商い(歩荷)のため、1カ月に2度、3度、上ヶ洞口を通る者(高山)も多い。
○鶏卵はほとんど高山の町人が食べたと思われる。 ○饂飩粉も初めて登場。

 同上 (二)小間物・衣料・雑貨等
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1小間物(こまもの)33貫500目3匁7分7厘高山二之町清助・向町新五郎・信州松本力蔵
2刻煙草(きざみたばこ)1034貫400目43匁6分8厘松本重兵衛18貫ほか高山7人・越中富山1人
3入煙草(いりたばこ)112斤1匁2分7厘高山向町米蔵
4櫛(くし)1100具9分  高山嶋川原町権助
5上膳(じょうぜん)1101匁5分  高山向町新五郎
6面桶41726匁1分2厘高山欠ノ上粂右衛門・同直右衛門・広瀬町村右衛門
7藁蓑(わらみの)14ッ2分  高山八幡町浅七
8重箱430組6匁9分  高山欠ノ上粂右衛門・直右衛門・新町安兵衛
9指枕(さしまくら)1308分1厘高山欠ノ上粂右衛門
10塗折敷(ぬりおしき)312束3匁2分4厘高山欠ノ上粂右衛門・同直右衛門・越中四方由兵衛
11糸枠(いとわく)5762匁4分4厘高山八幡町浅七・川原町長作・鉄砲町惣七・二之町権兵衛
12笠緒(かさお)1200筋3分  高山二之町仙三郎
13琉球(りゅうきゅう)130枚1匁8分  高山天照寺町藤助
14火打茸(ひうちごけ)112貫8分4厘高山二之町仙三郎
15屑紙(くずがみ)11貫2分5厘高山川原町長作
16茶碗(ちゃわん)1205分  高山一之町粂右衛門
17釘(くぎ)1120把2匁1分6厘高山八幡町弥兵衛
18浅黄24束半3匁2分6厘高山向町新五郎・能州輪島又兵衛
19古手(ふるて)14枚1匁2分4厘尾州武兵衛
20草鞋(わらじ)1150足5分  野麦村兼右衛門
21芍薬(しゃくやく)120斤1匁5分  高山嶋川原町藤七
22桔梗(ききょう)120斤1匁2分  同 上
23薬種(やくしゅ)320貫300目12匁2分4厘高山川原町平次郎15貫ほかに信州松本喜兵衛5貫など
備考○入煙草は出煙草と対照した言葉。高山地方でも煙草は栽培されたが、品質が劣るとして、信州より大量の刻煙草を移入し、国内産に混ぜて販売した。刻煙草は貫目、入煙草は斤(きん)で扱われた。入煙草が高級品であることを示している。
○こうした口役銀取立帳をみると、飛騨も商品経済の時代に入っていることがわかる。
○草鞋は藁のない非稲作地域の人々が買っている。藁を買う場合も多かった。

 移出・移入の判別がむずかしいもの
 品 目記帳件数数量合口役銀合主な荷主の名前・出身地等
1売薬(ばいやく)2600目4分5厘越中富山・高岡
2櫛(くし)53,600具3匁2分4厘越中富山
3諸紙(しょし)12貫8分5厘越中八尾
4絸しけ(まゆしけ)12貫1匁9分  越中高岡
5蜜(みつ)135斤6匁3分2厘中洞村進之丞
6植木(うえき)129本1匁   越中富山
備考○櫛は荷主が越中の人であれば、信州から越中まで運ばれる通過荷物と考えた。
○諸紙には飛騨産・美濃産・越中産があるが、ここでは通過荷物と考えた。
○絸しけ(品質の劣る繭)が国境を越えて商いされる理由はよくわかっていない。
○密の記帳は珍しく、中洞村でとれたものと思われるが、決め手がないので不明とした。
○植木の記帳も珍しく、29本で口役銀1匁であるから、なにかの苗木であろうか。