岐阜県歴史資料館・飛騨郡代高山陣屋文書1-55-116
〔本文〕
乍恐以書付奉願上候
益田郡野麦村峠諸(もろもろ)助小屋取建普請仰せ付けられ、此度皆出来仕り候ニ付き、諸職人賃銀其の外諸入用、別紙小前帳の通りニ御座候。これに依り右の段書き付け、御届け申し上げ候。以上
大古井村名主
天保十三寅年七月 太郎兵衛 印
高山
御役所
〔解説〕
史料(3)(下巻一五二頁)に提示した「野麦村峠小屋取立文書」に添えて御役所へ提出した文書である。この文書によって、史料(3)の小前帳を記帳した責任者が大古井村名主太郎兵衛であること、また、この御助小屋の建築は、天保十二年七月から一か年以内で完成したことがわかる。