本町長尾山御野立所、鳳翔閣は明治19年8月勝間田本縣令より行幸の内報に接し、古場村澤田儀左工門、本町永尾了觀、小山佐吉の三氏が共同して長尾山に鳳翔閣を建築した。
明治20年2月23日、明治天皇、皇后陛下御行幸を仰いだ御聖地である。正午頃當町字金下御着陛下は御乘馬皇后陛下は御輿にて長尾山に成らせられ、山上の鳳翔閣にて御晝餐、午后1時より山上の觀兵台にて、假設陸海軍對抗大演習を天覽の上、午后3時頃御發輦、字金下より御召列車にて字道仙田停車場に至り、午后3時30分軍艦、浪速號乘艦午后4時30分御發艦遊ばされた。
當日供奉の、有栖川宮熾仁親王殿下には、仝所御一泊、記念の松樹を植給う。
尚明治24年7月29日、8月20日、仝34年6月7日の三度皇太子殿下の行啓を仰ぎ、仝33年5月29日には、小松宮彰仁殿下御成り、記念樹を植給う。34年6月7日、皇太子(大正天皇)御召鑑、岩井號にて御着港、鳳翔閣にて御晝餐、昭和2年11月18日今上陸下尾三の大演習の際土屋侍從を御差遣等、其他諸々の高官の御來上を仰ぎ、昭和8年11月2日明治天皇御聖地として指定せられた。