愛知陶業株式曾社
當工場は、明治29年鉄道用並に市街地下水用の高級土管を製造する目的にて、尾張土管株式曾社として設立せられたものである。歐州大戰頃より耐火煉瓦の製造に轉換し社名を、尾張耐火煉瓦株式曾社と改稱し、大正8年には、日本煉瓦製造株式曾社と合併しその武豊工場となる。
歐州大戰後は、タイル、テラコツタ等の建築用品の製造に當つたが、昭和4年日本陶業株式曾社となるや、磁器質タイルの製造を開始、戰時中は特に、電波兵器用ナタンコンデンサー及び科學工業用耐酸磁器等の製造をなしていたが、終戰により、磁器質タイルの製造に復活す。22年6月社名を愛知陶業株式曾社と改稱し現在に至る。23年3月よりは、磁器質タイル、モザイクタイルを、香港、フイリツピン、アフリカ、北米、南米の各地へ輸出し、現在我國製品の2分の1以上の輸出額を呈し、世界に雄飛する當工塲の製品は、本町にとつても誇りとすべきではなかろうか。