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象頭山金毘羅大権現

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 「郷中善男女若者中、文政十亥(一八二七)二月十日 願主香取新兵衛 香取惣兵衛 菅澤平右衛門 高橋武右衛門 香取新左衛門」とある。金刀比羅宮として海上守護、諸願成就、福徳開運の神として尊崇されている。
 もう一社、高橋家(あいや)屋敷内に祀られる金毘羅宮があり、祭事は同家によって行われている。およそ一〇〇年ほど以前、高橋家当主と治郎右衛門と次浦村の人と三人で、讃岐の本社参りをしたときに勧請したもので、字六万部の中腹へ堂舎を造り、多くの信者を集めていたと伝えられている。いつ頃現在地に遷されたかは不明である。
 神前の御手洗いに「慶応二丙寅(一八六六)正月大吉祥日 奉納若者中 願主  民右衛門 江幡文蔵 高橋忠蔵」と刻まれ、本殿内の幣帛には左のように記されている。
 
 表 一切日比譱     別当主
  梵字奉建立金毘羅宮一宇村内安穏諸人豊楽処
   羅漢皆行満     地蔵院
 裏 文久四甲子稔(一八六四)下総国香取郡西古内邑
     二月吉日勧請発願主民右衛門
   愛宕山現主堅量代同村若者中世話人
          大工船越村保蔵
 
 このほかに、安政三年(一八五六)と安政六年(一八五九)のものがある。