ビューア該当ページ

神域の石宮・小祠

498 ~ 498 / 1069ページ
 境内には幾つかの石宮があって、疱瘡神には「文政七甲申(一八二四)正月吉日 願主当村清兵衛」と刻まれている。この時代に疱瘡(天然痘)が流行したことから、茨城県阿波の大杉神社へ平癒の祈願をしてその御礼として祀ったものであろう。
 皇太神宮の表面には「奉新造天照大神」と刻まれてあるが、年号や願主などは読み取れない。
 子安大明神は「弘化二年巳(一八四五)二月吉日 当村女人講中」とある。
 稲荷大明神については、他の刻字は読み取れないが、農業の神として広く信仰されている。町内宮本の坂東稲荷大社(松崎神社)から分祠されたのかもしれない。
 拝殿前に一対の高麗狗があり、「紀元二千六百一年(昭和十六年)九月当区大木信太郎 佐原町角田健夫」と記された銅板がはめこまれている。