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弁天社

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 俊弁(木食上人)の勧請と伝えられ、左右に天然の手洗いがあり、木の鳥居から二十一段の石段を登ると、山腹に岩屋造りの木造亜鉛葺きの本殿がある。その間口は一・八メートル、奥行きは約二メートルで、その山腹中央の奥深くに、石造浮き彫りの弁財天が鎮座している。所在地は、字稲荷台三五七となっている。また、通称、「間見穴(まみあな)弁天」ともいう。

弁天社

 なお、俊弁上人の庵があったといわれるところは、字不動台一七五で、現在その庵址は、成就院所有の山林となっている。
 そしてもう一つの弁天社は字砂郷九四にあり、道路わきの池中に南面して建てられている。この祠は、前記の稲荷台弁天より分祀されたものであるといわれ、弁財天像が浮き彫りにされた五〇センチほどの石宮で、刻字はない。