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路傍の小祠・石宮など

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 庚申塔 字上ノ塚二六〇番にある。七七センチの石塔で、神像と三猿像が浮き彫りにされ、「諸願成就 当村住小河氏立之 宝暦三癸酉天(一七五三)五月吉日」と刻まれている。
 馬頭観世音 宇山ノ田三〇三の一にある高さ六〇センチのもので、刻字は「馬頭観世音菩薩 安政三辰(一八五六)二月吉日 桧村中」とある。
 二十三夜塔 六五センチの石塔で、前記庚申塔と並立している。嘉永三年(一八五〇)に建てられたものである。
 主な石造物としてはこのようなものであるが、昔日の名残りをとどめるものとして「競馬道」がある。この道は、矢作牧の捕馬場跡「ホッコメ」(捕込馬(ほっこめ))前から、小川重蔵氏宅裏の築堤まで南北に走る直線路で、幅は約四メートル、距離は五〇〇メートルほどである。
 これは、江戸時代の毎年八月に行われた野馬攻めに際し、良馬を牧士が試乗して選定し、合格馬を幕府に納めるためのテストコースであったといわれている。