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路傍の小祠・石宮など

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 カクバン様(通称) 字西谷四三四の二番地にある。草むらに板碑の断片あり、一面に梵字、裏面に「右志者為玆父万霊 正応二年(一二八九)」の刻字がある。この年号は鎌倉時代末期、北条氏九代将軍貞時のもので、かなり古い板碑といえよう。

正応二年板碑

 八兵衛竹山(通称) 字カクラバ一八五番地にある。竹山の奥深く、栗源町との境界の谷津田近くにうっそうたる古木の根に埋もれた数体の仏像がある。かつては産供養などに訪ねる人もあったようであるが、現在は全く通路も閉ざされた状態で人の訪れる気配もない。
 その端麗な容姿は、永遠のほほえみをたたえ、静かに人々の無事息災を祈っているかのようである。享保六年(一七二一)から寛政八年(一七九六)にかけての年号が見られる。