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大藤

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 大鳥居の前を横切る県道を間にして、正面に向い合った位置あたり(かつての境内地であったといわれる)に椎の木がある。その根元から立ち上り、椎に身をもたせかけて技ごとにつるを這わせているのがこの藤である。葉の落ちている間は目立たないが、花の季節になると、椎の木全体が藤の花で埋まってしまうほどの見事な変身ぶりを見せてくれる。
 藤の樹幹は平たく、幅は約一メートルほどで厚さは約一五センチぐらい、枝下は約三メートル余もある。樹齢は想像もできないほど古く、天然記念物に価する古木である。