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家伝の薬膏(利平のとげ抜き膏)

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 医学の発達した現代では笑い話でもあるかのようであるが、病気やけがは現在のそれ以上に深刻な問題であった。それゆえに生活の智恵が生み出したのであろう。「家伝の秘法」として伝えられる薬膏がある。
 このとげ抜き膏をとげを刺した部分に貼ると、目に見えないほどの小さな刺から、切り開かなければ取り出せないような刺までが、痛みもなく抜き取れたということである。
 茄子膏
 医師久志本常春の創造と伝えられる腫物の妙薬で、痛まず、治りの早かったことで知られ、広く頒布されていたといわれている。