栗源町から流れて来る栗山川本流と、山田町を源とする支流が合流するところに南玉造は位置し、多古町の行政区としては最も大きな集落である。
北部は柏熊を経て栗源町西田部・山田町山倉に境し、東部は川島・東松崎・方田から坂につながり、西部は栗山川流域の水田地帯を間にして次浦・西古内および谷三倉に面している。
南部は八日市場市金原新田と多古町北中に続く台地に志代地・南台・小玉・宿・内野がそれぞれ隣接し、さらに坂並へと拡がっていく。海抜三十数メートルの平坦な沃地である。
右の柏熊・志代地・南台・小玉・宿・内野・坂並の七集落の総称が南玉造であるが、区制発足当時(明治三十五年)は、次の八部に分けられていた。
川玉……川島地区の玉造組(区費納付者数二四名)
坂並……坂並地区の玉造組(同一六名)
柏熊……南玉造区(同四一名)
志代地…(同三五名)
南台……(同三九名)および玉泉坊
宿………(同三一名)
内野……(同四〇名)
小玉……(同一八名)
柏熊・坂並は寛文の頃(一六六一~七二)に開発された新田地・枝村であるが、現在柏熊は行政区画とは別に独立し、柏熊区として区の運営がなされている。