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正峰山妙興寺

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 南中字横宿三四四番の二がその所在地である。県道多古・八日市場線を南中丁字路で北に向かい、約三〇〇メートルほどの所(バス停「宿」)が十字路になっており、それを西に下って五〇メートルほど行くと山門下に着く。そこから見上げると、数十段続く石段の上に大きく一之門が聳えている。周囲は古樹巨木が茂り山門から本堂を見渡す境内の様相は、聖域の荘重さを示すに余りあるものである。

正峰山妙興寺山門

 山号を正峰山というが、住民は「峯(みね)の寺」と呼び親しんでいる。釈迦牟尼仏を本尊とし創始以来七〇〇年、その法燈は絶えたことがない。明治に至るまで「関東の触頭(ふれがしら)」といわれ、幕府からの通達はすべて本寺を通して他の寺院へと発せられたものである。