ビューア該当ページ

諏訪神社

527 ~ 528 / 1100ページ
 通称を「境の宮」といい、当地区の鎮守社で、字宮ノ前二〇九番の一にある。集落の西側台地上に香取・山武の郡境を兼ねる旧道があり、船越へ通ずる道の分岐点でもある。

諏訪神社

 この社について明治の『社寺明細帳』は、当時の姿を次のように伝えている。
 
   千葉県管下下総国香取郡多古町千田字宮ノ前
                   村社 諏訪神社
一、祭神 建御名方命
一、由緒 永承六辛卯年(一〇五一)勧請 上総下総之国境ヲ鎮座 里俗境之宮ト云 今下総国ニ属ス 往古千田郷四十余村ノ鎮守ノ由古老ノ口碑ニ存ス
一、社殿 本殿
一、境内 七拾弐坪
一、氏子 八戸
 
 現在の本殿は木造亜鉛葺きで、一・六メートルに一・八メートルほどの大きさであるが、昭和五十二年ごろまでは、町内では数少ない萱葺きで、屋根の側面に美しい曲線を見せていた。
 神前には二基の石造手洗いがあって、高さ三〇センチほどのものには「奉納千田区施主秋葉紋蔵」。これよりやや大きいものには「諏訪神社昭和五十五年十月吉日」それぞれ、このように刻まれている。