富田林市の位置と地形の概要

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石川に沿った富田林の台地から望むと、まず南東の方角に金剛山が高く堂々とそびえている。目を東方に転ずると、水越峠をはさんで葛城の山並が連なり、そのつきるあたりに二上山を眺めることができる。さらに北東方に生駒山が遠く望まれる。ついで南方、石川の上流には、嶽山・金胎寺山の背後に、岩湧山をはじめ和泉山脈の山々が続いている。一方、旧富田林町の西には羽曳野丘陵が南から北へと低くのびている。

 このように富田林市をとりまく山地や丘陵のうち、金剛山・葛城山・生駒山、それに和泉山脈は、神戸の六甲山・淡路島とともに「大阪盆地」を縁どる山々でもある。富田林市の市域は、この大阪盆地の東南部を北流する石川に沿って広がっている。

 ところで、大阪盆地とはあまり耳なれない表現である。近畿地方には近江盆地・京都盆地・奈良盆地など、ほぼ南北に走る山地により周囲を限られた幾つかの盆地が分布している(2)。大阪盆地もそうした盆地の一つであり、その内部で河川の堆積物により埋められた低平な陸地がいわゆる「大阪平野」であり、盆地の最も低い部分に海水が浸入したためにできたのが「大阪湾」なのである。富田林の市域はこの大阪盆地の一部を構成していて、その地形や地質のなりたちを知るためには大阪盆地のなりたちとの関連を念頭においてみることが必要となる。

2 資源探査衛星ランドサットがとらえた〝大阪盆地〟とその周辺の画像 1979.12.12 (リモート・センシング技術センター提供)

 富田林の市域は東西が約六・五キロ、南北が約一〇キロ、面積は約四〇平方キロの菱形をなし、その中央部を石川が南西から北東に流れている。地形の特色からみると、市域はほぼ三つの部分に分けることができる(1)。

1 富田林市周辺の地形区分図

 まず、石川の東岸、金胎寺山・嶽山が位置する市域の最高所をなす部分である。つぎに石川の西岸に連なる西山、すなわち羽曳野丘陵の部分、そして両者にはさまれた石川沿いの低平部である。これらはそれぞれが地形的に異なるだけでなく、そのなりたち、さらにはそこに展開される人間活動、それにともなう土地利用にもはっきりと相違を認めることができる。以下この三つの区分にもとづいて、それぞれの地形および地質的特色について述べることにしよう。

3 地質年代表