錦織遺跡を除く市内の縄文遺跡として解説した他の遺跡は、まだ縄文土器の発見によって時期などを識別するに至っていないので、中には今後の調査によって、弥生遺跡の遺物として区別しなければならない場合を含んでいることを指摘しておく必要がある。しかし市内西部の寺ケ池遺跡、市内南部の伏見堂遺跡、東南部の佐備川遺跡の三遺跡は、遺跡の立地条件からみて縄文遺跡と解釈することに誤りはないものと考える。いずれにしても、それぞれの遺跡の詳細な内容は、今後の調査によって明らかにしていかなければならぬことを繰り返し強調したい。