東山集落遺跡の場合

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弥生後期の東山集落遺跡は、河南町東部の現在阪南ネオポリスの地域にあって、本市の北別井から約一・五キロ東方に離れた丘陵上に位置している。一九六八年から翌年にかけて大阪府教育委員会が調査を実施し、丘陵の小支脈上に分かれて四地区に集落址が分布していることを調査概報の中で明らかにした。これはそれぞれA~Dの地区名で呼ばれていて、とくにA、B、Cの三地区は西・北・東の支脈上に相接近し、D地区は〇・七キロほど南へ離れている(99)。またA~C地区は標高一〇〇メートル内外の高さを有し、D地区のみ一六〇メートルと高く、この遺跡に立つと、富田林市を脚下に俯瞰し、大阪北部から大阪湾まで展望することができる。

99 河南町東山集落遺跡(A、B地区)全景(読売新聞社撮影、大阪府教育委員会提供)