新堂遺跡の遺物

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新堂遺跡は中野町一丁目から若松町五丁目の西半を含み、若松町西三丁目を経て同二丁目に至る南北七〇〇メートル、東西三〇〇メートルの広い範囲が散布地である(396)。この地域内での遺物の包含状況は、砂礫質の堅硬な洪積台地上に堆積している淡褐色粘土層にはさまれたごく薄い暗褐色の層に限られる。遺物の量もごくわずかで、部分的に一メートルないし二メートル四方の浅い土壙状遺構や溝状遺構に、短期間に堆積した土器片を含むほかは、長期間にわたる集落の継続を裏づける厚い包含層の形成はまだ認めていない(395)。

396 新堂遺跡所在地図 (1:15,000)