富田林市の人口構成

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次に、富田林市の人口構成を高齢化との関係を中心に述べる。高齢化は、現代日本における大きな社会問題であり、かつてのように過疎山間部や人口空洞化した都心部のみならず、郊外においても千里ニュータウンの高齢化などで注目されている。

 富田林市の高齢化率(人口に占める六五歳以上の人の割合)は一三・七%(平成一二年・二〇〇〇)で、大阪府(一四・九%)に比べ高くはない。これは先に見たように、外方化・分散化した一九九〇年代における人口増加のドーナツに富田林市が含まれた、つまりバブル期まで住宅開発が行われた郊外の外圏と呼ばれる地区に当たるからである。しかし、図25に示した市の人口ピラミッド(平成一二年)を見ると、世代別の人口構成で多いのは、五〇歳代前半であり、次いでその子供の世代の二〇歳代後半が多い。この前者の団塊の世代が高齢者となる十数年後には、子供世代、特にニュータウンの子供たちの多くは独立して市外に出ていくと思われる。これらの変化により、他の郊外と同様、富田林市においても高齢化は急速に進むであろう。

図25 富田林市の人口ピラミッド(平成12年)