就業者の増加と産業構成

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富田林市に職場がある就業者は市外からの通勤者を含め、昭和三〇年(一九五五)には一万二〇〇〇人余りであったが、昭和五〇年に二万人を超え、平成一二年(二〇〇〇)には三万六〇〇〇人以上が富田林市内で就業している。この間の大阪市への通勤者数の変化を見ると、昭和三〇年には二四〇〇人弱であったものが、高度成長期の都市化を経た昭和五〇年には一万三〇〇〇人を超えるが、その後はそれほど増加せず平成七年には一万六〇〇〇人近かったものが、平成一二年には一万四〇〇〇人ほどまで減少している。先の富田林市の昼間就業者がこの間一・五倍に増加していることと比べると興味深い。富田林などの郊外は、人口郊外化に次ぐ産業郊外化により、大都市に依存した郊外から、就業の場、生活中心としての地位を高めているのである。

 一方、富田林市に住む就業者の産業別就業率を見ると(表97)、第一次産業が昭和三〇年の三一・一%から、平成一二年には二%を切っている。それにたいして第三次産業就業率が平成一二年には七〇%を超えている。まさにサービス経済の就業者が富田林市の就業者の大半を占めるようになっている。第二次産業就業率は、昭和三〇年の二八%から昭和四〇年代には三六%に増加するが、その後減少して現在は三〇%を切っている。

表97 産業別の富田林市常住就業者数
就業者数(人) 就業者構成比(%)
第1次産業 第2次産業 第3次産業 合計 第1次産業 第2次産業 第3次産業
昭和30年 4493 4055 5919 14467 31.1 28.0 40.9
昭和50年 1705 12388 21990 36083 4.7 34.3 60.9
平成12年 932 15200 37837 53969 1.7 28.2 70.1

注)各年次『国勢調査』より作成。