第三節 作物と経営内容

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 第二次大戦後の一次的な混乱期は自給的な主食生産指向が強かったが、経済の回復とともにムギ類やイモ類の作付が急減して、昭和四五年(一九七〇)には野菜としてのジャガイモとサトイモ以外は消滅した。水稲の作付面積は減少したが、コメを販売する農家の比率はむしろ上昇するほどである。野菜栽培も地域差が拡大し、ハウスの導入によって特産地化する地域と耕地面積が極端に収縮する地域の対照が著しい。果樹も南河内地方北部のブドウ栽培が比較的安定しているのにたいし、南部のミカン栽培は急増の後、衰退傾向が続いている。