作付面積の縮小とムギの消滅

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大阪府全体で、イネ作付面積は昭和二五年(一九五〇)に三万〇五〇五町であったのを一〇〇とすると、平成二年(一九九〇)には指数二九まで減少した。南河内地方については、平成二年の指数は三九である。旧富田林町では同じく三八、旧東条村では四六であり、現富田林市域では、ともに大阪府平均よりは水稲作付率の低下は小さかったが、南河内地方全体と比べると旧富田林町では減少率がより大きい。

 昭和五五年には経営耕地面積にたいするイネの作付比率が大きく低下した。果樹以外に減反、転作の結果、水田に他の作物が作付される率が高まり、果樹園の縮小によって水田の比率が高まった旧東条村以外で特に昭和五五年から平成二年ヘ一段と加速した(表119)。

表119 イネ作付の衰退
イネ作付面積の年次変化(10a) 指数(昭和25年=100)
昭和25年 昭和35年 昭和45年 昭和55年 平成2年 昭和35年 昭和45年 昭和55年 平成2年
大阪府 305046 283482 191020 117860 88503 92.9 62.6 38.6 29.0
南河内地方 40281 39003 29610 20060 15570 96.8 73.5 49.8 38.7
富田林町 7541 7547 5590 4090 2876 100.1 74.1 54.2 38.1
東条村 1108 1137 890 620 514 102.6 80.3 56.0 46.4
経営耕地面積にたいするイネ作付面積の比率(%)
昭和25年 昭和35年 昭和45年 昭和55年 平成2年
大阪府 76.7 79.1 75.9 64.4 61.0
南河内地方 73.6 75.0 67.6 59.3 54.8
富田林町 84.1 84.5 86.1 74.0 59.6
東条村 65.0 65.6 45.2 38.5 42.1

注1)各年次『世界農林業センサス』より作成。
 2)平成2年は農家総数データ。

 大阪府では昭和二五年には耕地面積にたいして占める作付比率は水稲が七七%、水稲の裏作として広範に作付されていたムギ類が三九%であり、段丘部分での二毛作田では、ハダカムギを主とするムギ類はごく一般的な作物であった。そのムギ類が昭和二五年を一〇〇として昭和三五年には、大阪府全体では半減、旧富田林町では二九%、旧東条村では一八%減少し、旧富田林町と旧東条村では、昭和四五年にはほぼ消滅した。南河内地方全体でも同様である。