耕作放棄

724 ~ 725

平成二年(一九九〇)に旧東条村の耕地総面積にたいする耕作放棄地率は二三%、旧赤阪村でも一三%で極端に高く、大阪府下の放棄地の五五%が田、二九%が果樹園であるのにたいし、東条村で放棄地に占める果樹園の割合は六四%、赤阪村では七二%である。果樹園面積に占める放棄園の比率は、東条村で三九%、赤阪村で二二%であるが、駒ヶ谷村では放棄地のうち果樹園は五四%を占めるが、果樹園面積にたいしては二%にすぎない(表125)。

表125 平成2年の耕作放棄地
果樹園
放棄農家数
(戸)
総面積
(ha)
放棄面積
(ha)
放棄率
(%)
放棄農家数
(戸)
総面積
(ha)
放棄面積
(ha)
放棄率
(%)
大阪府 2650 11405 409 3.6 777 1569 220 14.0
富田林町 61 440 8 1.8 8 14 1 7.1
東条村 45 75 8 10.7 46 46 18 39.1
長野町 42 133 8 6.0 33 38 6 15.8
駒ケ谷村 10 41 2 4.9 9 163 3 1.8
赤阪村 24 60 4 6.7 47 51 11 21.6
石川村 8 76 1 1.3 1 1

注)『1990年世界農林業センサス』より作成。

 ミカンの場合、ブドウにも共通する農家の側の経営基幹労働力の老齢化などの問題は内包するものの、過剰生産による価格の暴落とオレンジの輸入自由化という市場環境の側の問題である。ブドウの場合は輸入品の問題はあっても、ハウス内のデラウエア種などは競争力が大きく、全国的な市場を有しているのである。