平成元年第2回区議会定例会招集あいさつ(平成元年6月21日)

【目録を見る】

 本日、平成元年第二回区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位には、都議会議員及び参議院議員の選挙を目前に控え、何かとご多忙の中にもかかわらず、ご出席を賜り、深く感謝を申し上げる次第でございます。


 先の臨時会におきましては、区議会の最高人事を含む議会構成が円満に決定され、新たな議会活動がスタートいたしましたことに対しまして、改めて、敬意を表する次第でございます。


 平成元年度も、早や二箇月余り経過いたしましたが、現在、事務事業の執行に全力を挙げて取り組んでいるところでございます。


 ご案内のとおり、本年度の一般会計予算は、各行政分野のバランスに配意しつつ、とりわけ街づくりと高齢社会対策に重点を置いて、編成いたしたのでございます。


 街づくり事業につきましては、福祉の街づくり、国際化に対応した街づくり、ゆとりのある美しい街なみの形成、豊島区らしさの創出などの新たな課題への対応が求められており、これらの課題に対処しつつ、区民主体の街づくりを積極的に支援するため、本年四月一日、「財団法人豊島区街づくり公社」を創設いたし、四月十一日に区民センターにおきまして設立記念式典を挙行したのであります。


 同公社は、街づくりサロンにおける受身の相談をはじめ、積極的に街に出て、地域内の街づくり事業について横断的に対応するため、区内を六地域に分け、能働的な地域担当制を採用しております。


 これにより、現在三十五団体に上る自主的な街づくり協議会等とタイアップして、昼夜をとおして活動しているところでございます。


 次に、二十一世紀に到来する本格的な高齢社会を展望して、区民それぞれの多様な生活設計に適切に応えうる施策を、長期的な視点に立って体系化し、計画的に推進するための高齢社会対策総合計画の策定について、「豊島区高齢社会対策審議会」を発足させ、五月二十四日に第一回の審議会を開催いたし、諮問をしたところでございます。


 当審議会では、区民の誰もが住み慣れた場所で、安心して生きがいを持って日常生活ができますよう、高齢者の諸問題を、単に高齢者だけの問題としてではなく、全ての世代に係わる複合的な事象として幅広くとらえて、福祉施策の基本的なあり方、施策の総合化・体系化について、ご審議をいただいているところでございます。


 次に、かねて懸案の豊島区庁舎、及び隣接する公会堂の改築計画につきましては、昨年度庁舎等建設基金を設置し、積立を開始しますとともに、庁内に新庁舎等建設計画委員会を設け検討を進めてまいったところでございます。今回、広く学識経験者並びに区民各層のご意見を踏まえ、建設計画の基本構想の策定につきまして、長期的な展望のもとにご審議をいただくため、「豊島区新庁舎等建設審議会」を設置いたし、五月三十一日第一回の審議会において、諮問をしたところでございます。


 次に、現在東京都が建設を進めております区民待望の芸術文化会館は、平成二年十月末オープンの見通しが立ったと伺っておりますが、これに隣接する池袋西口公園の整備と特別区道豊二百十八号の改修工事の請負契約について、今定例会に議案を提出したところでございます。


 公園は芸文会館の前庭と一体化したものとして整備するもので、議決後直ちに着工いたしまして、来年三月中旬竣工、四月オープンを予定しております。また、道路は二か年継続事業で実施するものでございまして、平成二年七月竣工を予定しているのでございます。


 最後に、本日ご提案申し上げます案件は、報告二件、条例五件、契約五件、その他一件、合わせて十三件でございますが、後刻、日程に従いまして、助役より説明いたさせますので、よろしくご審議のうえ、ご協賛賜りますようお願い申し上げる次第でございます。


 以上をもちまして、招集のご挨拶といたします。