本日、平成七年第一回区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位には何かとご多忙の中にもかかわりませず、ご出席賜りまして深く感謝を申し上げる次第でございます。
この際、平成七年度の予算、その他の案件をご提案申し上げるに当たりまして、所信の一端を申し述べたいと存じます。
去る一月十七日未明、神戸市を中心とする市街地を襲った兵庫県南部地震は、淡路島から阪神地方一帯にかけての幅一キロ、長さ二十キロにわたる地域に震度七の激震を記録するという、これまでの想定をはるかに超える甚大な被害をもたらしました。死者・不明者は五千三百人に迫り、負傷者は二万六千八百人余り、損壊・焼失家屋は十五万戸をはるかに超え、自然災害としては、戦後最悪の記録となってしまいました。ここで、亡くなられました方々のご冥福をお祈りいたし、また、ご遺族の方々に心からのお悔やみを申し上げる次第でございます。さらに、被災者の皆様方に対しましても、衷心よりお見舞いを申し上げたいと存じます。
昨年暮れの三陸はるか沖地震など、大きな地震の続く中で迎えました一九九五年、平成七年でございますが、その年明け早々における阪神大震災の発生は、区民の皆様にも大きな不安をもたらしているものと拝察いたし、強い緊張感を覚えるところでございます。
本区におきましても、直ちに、区議会ともども義援金を兵庫県東京事務所へお届けするとともに、区民の皆様からの義援金の受付窓口の開設、救助物資の供出など、被災地の救援活動に取り組む一方、本区における震災対策の総点検を実施するため、庁内に緊急災害対策点検調査委員会を設置いたし、区職員九名を現地に派遣いたしまして、被災地の状況を調査いたしてまいりました。詳しくは今後の分析結果を待たなければなりませんが、我が国では大丈夫と言われておりました高速道路や鉄道の高架橋の一部が落下するなど、予想外の被害が発生しております。これらにつきましては、建設省による構造物の耐震基準が、地震動の縦揺れによる影響をほとんど考慮していなかったためとの指摘もございます。また、建築物につきましても、木造、鉄筋コンクリート造りを問わず相当数の倒壊が目立ちますが、一方で、超高層建築物や昭和五十六年六月施行の新耐震基準に基づくものと思える比較的新しい建築物につきましては、決定的なダメージを受ける被害は少なかったように見受けられたとのことでございます。いずれにいたしましても、これまでの本区の想定に含まれていない新たな事象が多々ございますので、今後発表されます国や都をはじめ各大学等の研究機関の調査結果をつぶさに検討いたしまして、また、関係防災各機関のご協力をいただきながら、本区の地域防災計画の見直しを図ってまいりたいと考えております。
次に、昨年の十二月二十六日、基本構想審議会から、二十一世紀における豊島区のあるべき将来像を描く、新しい基本構想案のご答申をいただきました。「暮らし豊かにこころ輝く都市」を新たな都市像とし、その基本理念としては「人間性を尊重する」「地域の誇りを創造する」「地球市民の自覚をもつ」を三つの柱といたしております。このご答申に基づきまして、豊島区の新たな基本構想を定めるため、本定例会に議案をご提案中し上げておりますが、来年度からは、この基本構想を具体化するための、計画期間をおおむね十年とする基本計画の策定をいたしてまいりたいと考えております。
さて、我が国の経済の現況でございます。昨年十一月、経済企画庁は、このたびの平成バブル不況は、平成五年十月で終了していたと判定いたしましたが、この一年余りの景気回復の足取りは、一説に「なべ底を這うような回復」と言われておりますように、好況感にはほど遠い状況となっております。しかし、一月十七日に公表されました経済企画庁の月例経済報告では、「企業設備などの調整が続いているものの、緩やかながら回復基調をたどっている」と、景気動向を再確認するものとなっております。
一方、昨年の暮れに決定されました平成七年度政府経済見通しでは、国内総生産GDPの実質成長率を二・八%と見込んでおります。このため、平成七年度政府予算案における歳入総額の七五・七%を占めております税収は、この政府経済見通しのもと、緩やかな回復を見込んで、〇・一%増となっております。しかしながら、依然として厳しい景気の状況から極度の財源難となっておりまして、一般会計予算は、対前年度比二・九%の減となり、実に四十年ぶりのマイナス予算となっております。
次に、東京都の平成七年度一般会計予算は、対前年度比二・〇%の増でありまして、三年ぶりにプラスに転じたものとなっております。これは、やはり、景気の回復基調を踏まえ、都税収入の伸びを四・六%と見込み、また、財源対策として起債や基金の活用などを講じた結果ということができます。
平成七年度における都区財政調整における調整基本額につきましても、対前年度比三・八%増となっており、平成四年度以来、三年ぶりのプラスでございます。
このような財政環境の中で、本区の平成七年度予算を編成いたしましたが、特別区税・特別区財政調整交付金など、当該年度の一般財源は、総額で約三十三億円の減となっておりまして、大変厳しい財源不足という状況でございます。そこで、緊急かつ重要な行政施策を着実に推進し、区民福祉の総量を後退させることなく、現行行政水準の維持向上を図るという区政運営の基本的な姿勢を保持しつつ予算編成に取り組んだ次第でございますが、その財源確保につきましては、例年にも増して重要な課題でございました。このため、シーリングによる経常経費の五%カットをはじめ行政運営経費のさらなる縮減に努めますとともに、また行政のスリム化を図る観点から、第三次リフレッシュプランに基づく七十名にのぼる予算定員の減員など、人件費につきましても徹底した抑制を行いまして、対前年度比、過去最低の一・一%の伸びに抑えることができました。さらに、起債につきましても最大限の活用を図りまして、また、各基金からの繰入れや高齢者福祉施設整備基金から、今後必要な事業費約十億円余りを除外して残余の三十億円全額を運用することといたしました。その上で、さらに不足する三十億円を庁舎等建設基金からの運用により必要な財源を確保した次第でございます。
一般会計予算の総額は、九百六十三億七千七百七十六万円でございまして、対前年度と比較いたしまして、四・八%増となっております。
次に、一般会計予算に計上いたしました重点施策につきまして、主な新規・拡充事業を中心に概略ご説明申し上げます。
まず第一は、住宅対策の推進についてでございます。
平成七年度における住宅建設事業は、借上げ分を含めまして、長崎五丁目区営住宅の二十六戸、ファミリー世帯向け区民住宅七十戸、高齢者住宅十五戸、障害者住宅二戸のほか、今回、新たに母子住宅十二戸を事業化することといたしまして、これらの合計は全部で百二十五戸となります。一方、平成七年度に入居が可能となります住宅は、区民住宅百三十一戸、高齢者住宅三十八戸、障害者住宅二戸となっておりまして、合計で百七十一戸と相なります。なお、これまで福祉型の住宅は、高齢者住宅のみが供用となっておりましたが、来年度には、障害者住宅二戸が入居可能となりますことから、この際、高齢者住宅条例の規定を整理いたしまして、障害者を含めた福祉住宅条例と改正いたすべく、ご提案を申し上げているところでございます。
次に、高齢者・障害者・ひとり親世帯へのアパート提供、建築利子助成、住み替え家賃助成事業及びファミリー世帯向けの住み替え家賃助成事業につきましては、いずれもその助成件数の拡充を図っております。また、加齢対応型住宅の普及を促進するため、住宅資金の融資あっせんにつきましても、その対象の拡大及び限度額の引上げ等を図っております。
第二は、防災対策への取組みについて申し上げます。
今般の阪神大震災の凄惨な状況は、先ほど申し上げたところでございますが、豊島区における防災対策は、東京都と同様、これまで主として大正十二年の関東大震災を想定して、その対策を進めてきております。しかしながら、このたびの兵庫県南部地震は、現行計画の想定する関東大地震や東海地震などの海洋型地震とは異なるメカニズムの、活断層による地震動でございました。しかも、それが過密都市の市街地の直下の浅いところで発生したため、被害を甚大なものにしたと推定されております。新聞報道によりますと、活断層の真上付近での地震動は、横方向に関東大地震の二倍以上の揺れが生じていたと言われ、また、これまでほとんど注目されることのなかった垂直方向についても、極めて大きな揺れがあった模様でございます。今後は本区の震災対策に、いかにこの大震災の教訓を生かしていくかということが重要な課題になるものと認識いたしております。
そこで、まず都市防災基本計画の策定についてでございます。
今後のまちづくりを展開するに当たり、都市防災という観点から地区別整備方針を補完する最後の課題別方針となるものでございまして、まちづくりにおける一つの重要な要素である防災対策についての指針となるものでございます。次に、防災生活圏事業でございますが、一つのコミュニティ圏域を単位とする地区を延焼遮断帯により取り囲み、地域コミュニティの活性化を図りながら、逃げないですむまちづくりを目指そうとするものでございまして、区内四カ所の候補地から実施地区を選定する作業を現在進めておりまして、来年度は、選定された地区での事業計画を策定する予定でございます。居住環境総合整備事業につきましては、現在四地区で取り組んでおりますが、そのうちの東池袋四・五丁目地区では防災道路の整備が七年度で完了いたしますほか、南長崎二・三丁目地区では新たに事業化に向け準備を進めておりまして、今後地元住民の方々によるまちづくり協議会を結成し、この四月以降、この協議会とともに整備計画の作成を行ってまいりたいと考えております。都市防災不燃化促進事業につきましては、雑司が谷・立教両地区において、合わせて十一棟の建築助成を行うほか、立教大学周辺地区の西池袋四丁目で、建築物の共同化によりオープンスペースの確保と建物の不燃化を図る優良建築物に対しまして事業助成を予定いたしております。
震災時における応急対策につきましては、まず、情報連絡態勢の整備といたしまして、新たに地域系の防災行政無線システムの導入を図りまして、また、初動態勢の整備の一環といたしまして災害対策要員宿舎の増設をいたします。宿舎は整備目標三十六戸のうち、建設中の北大塚三丁目宿舎三戸が七年度末には完成し、その他、借上げによる宿舎を新たに三戸確保し、これにより災害対策要員宿舎は、単身用・家族用合わせて合計二十戸を整備することになります。
備蓄物資の充実につきましては、新しい備蓄倉庫を七年度末までに、さきの宿舎と併設して建設いたしますほか、簡易トイレ百五十個、大型炊飯器二台を追加備蓄しますとともに、食糧につきましても更新・充実を図りまして、その備蓄数量は約二十八万食を確保することになります。
第三は、高齢者施設の整備についてでございます。
懸案となっておりました上池袋二丁目地区特別養護老人ホームの代替えにつきましては西巣鴨二丁目の国有地確保のメドが立ちましたので、区立としては四つ目の特別養護老人ホームとして、七年度に用地を取得し、設計に着手いたしたいと考えております。なお、この施設には、高齢者在宅サービスセンターとケアハウス三十戸を併設いたします。また、社会福祉法人の東京都同胞援護会が長崎三丁目地区に計画しております特別養護老人ホームにつきまして、区内に特別養護老人ホームを積極的に確保するという観点からその建設費の一部を助成いたします。また、南長崎六丁目地区特別養護老人ホームは、平成八年三月の竣工、同年六月の開設を目指しまして工事を進めてまいります。
また、高齢者在宅サービスセンターの整備につきましては、これまで八カ所の施設がオープンして在宅高齢者の方々の支えとなっておりますが、七年度からは、上池袋二丁目地区、西巣鴨二丁目地区の二施設の建設に着手することになりまして、現在工事中の南長崎六丁目地区の施設と合わせまして、十一施設が実現できることになります。さらに、社会福祉法人シルバーセンター豊島が計画いたしております池袋四丁目地区の高齢者在宅サービスセンターの建設費につきましても、その経費の一部について助成いたしてまいりたいと考えております。
第四は、児童福祉の充実についてでございます。
これまで、高齢者、障害者について、それぞれの視点から総合的な計画を作成いたしてまいりましたが、平成八年度を目途に、来年度から児童福祉に関する総合的な計画の策定に着手いたします。また、新しい基本計画との整合を図るため、十分に連携を図りながら策定作業を進めてまいりたいと考えております。
保育園における延長保育につきましては、さらに二園追加いたしまして、十六園で実施することにいたしましたが、そのうちの一園につきましては、午後八時までの保育を実施する予定でございます。また、公立三十二園及び私立八園の区内全保育園におきまして、核家族化の中で孤立している母子・父子などを対象にふれあい体験保育を開始いたしまして、育児に悩む家庭への子育て支援といたしてまいりたいと存じます。私立保育園や私立母子寮への援助につきましても、事業費などの助成金の引上げなどを図ったところでございます。また、学校の週休日が増えますことから、小中学校の開放を充実するほか、障害児夏休みクラブへの事業費助成につきまして大幅にアップを図っております。
また、乳幼児期から日常の子育てにも役立つ、母と子のための総合情報案内として、母子健康手帳の副読本とも言うべき「新ハロー赤ちゃん」の発行を予定いたしております。
第五に、中小商工業の振興についてでございます。
緩やかながら回復が続いていると言われます我が国の景気動向でございますが、区内の平成六年中の企業倒産件数は百二十件、その負債総額は二百三十三億円となっており、対前年比ではそれぞれ二四・五%減、六四・七%の減となっておりまして、確かに一時期の最悪の状態は脱しつつあると言うことができるかと思われます。しかしながら、区で四半期ごとに調査をいたしております区内の中小企業の景気動向につきましては、依然として厳しい状況にあることも事実でございます。したがいまして、これまで二度にわたり延長の措置を講じてまいりました区の損失補償による不況対策臨時特別資金融資制度につきましては、この三月限りとさせていただきますが、平成四年度に創設した緊急特別資金融資制度につきましては、本年九月までさらに延長することにいたしました。また、中小商工業融資の貸付枠の拡大を図るため、関係金融機関と新たな取決めを行い、年間の貸付額を預託金の四倍の額までといたしました。
勤労者生活資金につきましても、これも貸付枠の拡大を図るため、預託金原資を一千万円引き上げまして、四千万円といたしました。
次に、産業振興の抜本的な対策を検討し、総合的なビジョンとしての産業振興計画を策定するため、区内五千の事業所を対象に実態調査を行います。また、中小企業者の活性化に向けた情報交換会として産業振興懇談会を開催いたしますほか、区内中小企業者の新規取引きの開拓、技術開発、販売促進などの情報交換を行う場を提供するため、北区・板橋区などとも共同して、受・発注企業情報交換会を開催いたします。
また、伝統工芸の振興につきましては、伝統的技術の保存とその継承者の地位向上を目的に、平成五年度に結成されました伝統工芸保存会に対しまして、その自主事業奨励のため、事業経費の一部を助成するほか、豊島区伝統工芸士認定制度を創設し、伝統工芸士の称号を区として付与することによりまして、技術の継承者の職業継続意識の高揚、地位向上を図ってまいりたいと考えております。
第六は、リサイクル型都市をめざす施策の推進についてでございます。
昨年十二月、東京都と清掃事業関係者との協議が整いまして、特別区の制度改革について正式に自治大臣に法改正の要請を行ったところでございます。長年にわたり、区議会をはじめ多くの区民の方々とともに取り組んでまいりました今回の制度改革の運動もいよいよ舞台を国会の場に移すこととなりまして、平成十二年四月の制度改革実現に向けて、大詰めの段階に至っております。
豊島区といたしましては、来るべき清掃事業の区移管を視野に入れまして、これまでのリサイクル事業の実績を踏まえました資源循環型社会実現のために、リサイクルの一層の拡大・充実を図ってまいりたいと考えております。
そのため、区としてのリサイクル実施計画を策定するとともに、二十三区では初めての、ごみの集積所を活用した資源の分別回収事業に着手いたします。これまで資源回収事業につきましては、豊島方式として、集団回収により大きな成果を挙げてまいりましたが、平成七年度からはこれに加えまして、新たな資源分別回収パイロットプランをスタートさせまして、南長崎地区の約九千五百の全世帯を対象に、古紙・古布・牛乳パック・びん・缶・トレー・ペットボトルの七品目を、月二回、定期的に回収してまいりたいと考えております。また、公園や児童遊園、道路の清掃などの際に回収する空き缶や空きびんにつきましても、資源化を図るため、廃棄物処理場へ搬送する前に、これを分別することといたしました。また、段ボール等の回収を行っている商店街のリサイクルにつきましては、その対象を四つの商店街から十四の商店街に拡大することといたしまして、さらに、区内の中小の事業所から発生する紙類を、月一回、定期的に回収するオフィス・リサイクルの態勢を整備してまいりたいと考えております。
また、再利用対策につきましては、地域におけるリサイクルの中心となっている生活用品活用市並びにフリーマーケットを高田地区で新たに開催しますほか、家具などの大型の生活用品のあっせんを行う大型品リサイクルひろばをこの六月にオープンする生活産業プラザの三階に開設いたします。
第七に、戦後五十周年の節目の年に当たりまして、幾つかの平和関連事業を実施してまいりたいと考えております。
さきの大戦で我が国は、自国民のみならず、多くの国の人々に戦禍をもたらしました。このため、我が国は、恒久の平和を祈念する新しい憲法のもと、戦後の再出発をいたしましたが、一九九〇年、東西冷戦構造の崩壊後も世界各地で悲惨な戦闘が繰り返されております。豊島区は、二十三区に先駆けて非核都市宣言をした自治体といたしまして、広く区民の方々ともども、戦後五十年の記念事業を通して平和への誓いを新たにいたしてまいりたいと考えております。
まず、非核平和の集いでございますが、その内容を大幅に充実して実施いたしますとともに、区民の方々が戦争体験を振り返りつつ平和を祈念するための冊子を作成し、また、郷土資料館における特別展や講演会の開催と、図録の発行を予定いたしております。さらに、豊島区に活動の拠点を置く新星日本交響楽団が、ヨーロッパで開催されます戦後五十年の平和記念事業との連携を目的に、この五月、プラハをはじめヨーロッパ七都市で八回の演奏会を計画しており、区といたしましても、豊島区から国際社会へ世界平和のメッセージを伝えるという意義ある公演と認識いたしまして、その事業経費の一部を助成してまいりたいと考えております。
最後に、新たに整備・開設する施設について簡単に申し上げます。
まず、上池袋二丁目地区複合施設の建設でございます。清掃工場管理棟との合築によりまして、六つの区施設を建設するものでありまして、区の施設部分だけでも約一万三千平方メートル余の延べ床面積となり、清掃工場管理棟とを合わせますと約一万六千平方メートルを超えるビッグプロジェクトになるものでございます。区の施設といたしましては、高齢者在宅サービスセンター、健康診査センター、口腔保健センター、休日診療所、生涯学習センター、スポーツセンターを予定しておりまして、現在、基本計画を策定いたしているところでございます。
青年館と第三出張所の建設につきましては、建設計画に重大な影響を及ぼす隣地の取得に向けまして、現在、関係者との折衝を進めており、計画期間を一年延長して実施いたしてまいりたいと考えております。
巣鴨図書館につきましては全面改修のための設計に着手いたしまして、巣鴨第一保育園・ことぶきの家につきましては設計が終わりますので、来年度からいよいよ工事に入り、オープンは平成八年秋となります。
また、公園・児童遊園の整備につきましては、長崎三丁目地区公園のほか二カ所の造成工事を行いまして、三カ所の実施設計を進める予定でございます。
みどりの樹林地として取得いたしました池袋一丁目地区並びに目白四丁目地区の用地につきましては、区民の森として整備を進めるため、七年度は生物相調査や整備プランの検討を行います。
橋梁の整備につきましては、第一宮仲橋が、いよいよこの秋、七年ぶりに完成の運びとなりまして、神田川の源水橋につきましては、平成二年に実施設計が終わった後、河川改修の進捗との関連から着工が延びておりましたが、五年ぶりに再開となります。また、江戸橋は、来年度JRとの協議を予定いたしております。
池袋駅北口公衆便所の改築につきましては、池袋駅周辺整備の一環として、そのチャームポイントとなる都市景観に配慮した公共施設といたすべく、これまで地元の皆様とも慎重に協議を重ね、設計を進めてまいりましたが、いよいよ本年秋の竣工を目指して着工に入ります。
新庁舎・新公会堂の建設につきましては、実施設計の二年目となるものでございまして、その耐震性能につきましては、現段階では問題はないとの判断をいたしておりますが、今後、耐震基準の改正等がございましたら、その時点で改めて再検討させていただきます。
次に、中小企業の振興を図るとともに、区民の消費生活の安定向上並びにリサイクルの推進の拠点とするために平成四年度から工事を進めてまいりました生活産業プラザにつきましては、この三月に竣工、六月には開館の予定となります。生活産業プラザは、さきの中小企業の振興など三つの機能を有機的に連携させる中で、事業の展開と情報の発信を行ってまいりたいと考えております。また、開館記念事業といたしましては、講演会やパネルディスカッション・写真展の開催等を予定いたしております。
以上をもちまして、平成七年度一般会計予算につきましての説明を終わらせていただきます。
この一般会計に、国民健康保険事業会計、老人保健医療会計並びに従前居住者対策会計の三特別会計を加えますと、本区の平成七年度予算の総額は千三百十九億四十二万六千円、対前年度比五・〇%増となる次第でございます。
本日ご提案申し上げます案件は、基本構想をはじめ条例十三件、予算七件、その他四件、合わせて二十五件でございますが、各案件につきましては、後刻助役より説明をいたさせますので、よろしくご審議の上、ご協賛を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。
以上をもちまして、私の招集あいさつ並びに所信表明を終わらせていただきます。