平成7年第3回区議会定例会招集あいさつ

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 本日、ここに平成七年第三回区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては何かとご多忙の折にもかかわりませず、ご出席を賜り深く感謝を申し上げます。


 一昨日、九月二十日、政府は、事業規模十四兆二千二百億円に上る経済対策を決定し発表いたしました。この対策は、足踏み状態が続いている景気へのてこ入れを図るため、一、内需拡大、二、直面する課題の克服、三、経済構造改革の推進、を三本の柱とする過去最大の思い切った規模であると謳っております。今回の経済対策が、みなぎる不況感と出口の見えない閉塞状況から抜け出す足がかりとなり、景気回復につながりますことを期待するものであります。


 さて、去る七月十四日の都区協議会において決定されました平成七年度都区財政調整区別算定結果でございますが、前年度に引き続き二十三区全区が交付区となっておりまして、本区の普通交付金の額は、当初予算計上額に比べ約二十億円下回っております。これにつきましては、今後、再調整を含め、他財源の確保等により対処してまいりたいと考えております。


 次に、東京都豊島地区清掃工場の建設についてでございますが、去る八月四日の東京都都市計画地方審議会における答申を経て、八月十八日に都市計画決定が告示され、近く着工の運びとなっております。


 また、還元施設につきましては、先般、区議会清掃工場建設問題及び交通対策調査特別委員会において、上池袋二丁目地区複合施設の概要としてご説明申し上げましたが、今後、同委員会のご了承を得て、設計に着手してまいりたいと考えております。


 また、移管後の資源循環型清掃事業の前提となります各種リサイクル施策のうち、その代表的なモデルとして本年七月から開始いたしました南長崎地区における七品目九分別の資源回収パイロットプランでございますが、現在、第一段階の二丁目・四丁目、約三千世帯を対象に実施しております。これまでにおおよそ二か月半が経過いたし、既に五回資源回収を行っておりますが、回収品目により若干の差異はあるものの、回を重ねるごとに確実に回収量は増えております。特に、缶、ペットボトルにつきましては、七月の第一回目と九月の回収量とを比較いたしますと約二倍となっておりまして、大幅に増加している状況にございます。地域の方々の分別状況につきましても一段と進歩するなど、着実に成果を挙げておりまして、この新たな資源回収システムが当該地域で既に定着している感もございます。また、東京都をはじめ、各自治体からも非常な関心を寄せられているところでございます。本事業につきましては、本年度の実施結果を踏まえ、平成十一年度中には区内全域での実施に向けて努力してまいりたいと考えております。


 次に、防災対策でございますが、現在、さきの補正予算に計上いたしました庁舎等五施設並びに小中学校四校の校舎の耐震診断調査をはじめ、緊急対策の執行に努めております。一方、地域防災計画の見直しについてでございますが、国の防災基本計画や東京都地域防災計画などと直接かかわりのない事項につきましては、近くまとまります緊急災害対策点検調査委員会の最終報告を基本に修正案を策定し、来年三月中に豊島区防災会議に付議いたしたいと考えております。その他の修正事項につきましては、国及び東京都の防災計画の修正を待って引き続き対処してまいりたいと考えております。


 最後に、本日ご提案申し上げます案件は「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」外一件でございますが、後刻、助役より説明をいたさせますので、よろしくご審議の上ご協賛を賜りますようお願いを申し上げます。


 これをもちまして、私の招集あいさつを終わります。