平成9年第1回区議会定例会招集あいさつ・所信表明

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 本日、ここに平成九年第一回区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位には何かとご多用の中にもかかわりませず、ご出席を賜り深く感謝を申し上げる次第でございます。


 この際、平成九年度の予算、その他の案件をご提案申し上げるに当たりまして、所信の一端を申し述べたいと存じます。


 さて、我が国経済の現況でございますが、本年二月、経済企画庁月例経済報告によりますと、「景気は回復の動きを続けている。そのテンポは緩やかであるものの、民間需要は堅調さを増している」としており、これで昨年二月の同報告で景気回復が宣言されまして以来、加速感の乏しい緩やかな回復が丸一年続いたことになるのでありますが、昨年末からの日本売りと言われる急激な円安局面の進行など、先行き不透明感が広がっていると思うのでございます。


 昨年十二月に決定されました平成九年度の政府経済見通しでは、国内総生産GDPの名目成長率を三・一%と見込んでおり、また財政構造改革元年予算と位置づけた平成九年度の政府予算案一般会計は、対前年度比三・〇%増となっております。このうち歳入総額の七四・七%を占めております税収につきましては、消費税率のアップと所得税特別減税の廃止を見込み一二・六%増となっておりますが、政策経費であります一般歳出は一・五%増と抑制した予算となっております。


 また、東京都におきましては平成九年度の予算を、昨年策定いたしました東京都財政健全化計画に盛られた方策の着実な実施と、新たな施策創出に向けた取り組みを進めるための予算として位置づけて編成を行っておりまして、一般会計の予算規模は対前年度比マイナス三・一%と過去最大の減少率となり、二年連続のマイナス予算となっております。


 一方、平成九年度の都区財政調整につきましては、基準財政需要額及び基準財政収入額ともに二年ぶりにプラスに転じておりますが、六年連続して繰り延べ及び算定方法の見直しを行わざるを得ないという、昨年にも増して一段と厳しい状況にございます。


 このような財政環境の中で、本区の平成九年度予算を編成してまいりましたが、特別区税及び特別区交付金は、税制改革の効果等によりまして、いずれも五年ぶりのプラスに転じてはおりますが、圧倒的な行政需要と底をついた財源との乖離はなお深刻なものがあり、引き続き厳しい予算編成を余儀なくされております。


 ご案内のとおり本区は、平成八年度を行財政改革元年と位置づけまして、私を本部長として、昨年四月に設置した豊島区行財政改革推進本部を中心に、全庁を挙げて行財政改革に取り組んでまいりました。このたび策定いたしました豊島区行財政改革計画は、中長期的な視点に立って、健全で強固な財政基盤を確立するとともに、より効率的な行財政運営を推進していくため、行財政改革として今後三カ年で取り組むべき事項を整理した平成九年度を初年度とする三カ年計画でございます。


 この計画に基づきまして、平成九年度の予算編成におきましては、職員定数五カ年二百五十人削減計画の一年前倒し、また非常勤職員等の見直しなど徹底した内部努力によりまして六億九千五百万円、三十項目に及ぶ事務事業の廃止・休止・縮小、また小中学校の機械警備化、給食調理の民間委託化などあらゆる施策の見直しによりまして二十一億三千百万円、さらに十三年ぶりの保育料の改定、社会教育会館の有料化等による七億七千四百万円の歳入確保など、合わせまして三十六億円に上る財政効果を上げることができましたが、さらに不足する財源六十億円につきましては、財政調整基金二十億円の繰り入れのほか、五年連続して基金運用に依存せざるを得なかったのでございます。


 その結果、一般会計予算の総額は九百三十二億五千三百一万五千円でございまして、対前年度比ではマイナス〇・六%、区財政としては初めて二年連続のマイナス予算となり、財政規模も六年前の平成三年度予算とほぼ同規模に落ち込んでおります。


 予算を性質別で見ますと、人件費は対前年度比〇・四%増と過去最も低い伸びとなり、事業費では同マイナス〇・六%で二年連続のマイナス、また投資的経費は同マイナス五・五%で四年連続のマイナスでありまして、投資的経費はピーク時の平成五年度予算と比べますとわずかに四分の一の規模となっており、一段と厳しい財政運営を強いられているのでございます。


 平成九年度税制改革の実施による区財政の影響について申し上げますと、特別区民税における特別減税の廃止、地方消費税の創設、さらには住民税、たばこ税二税における税率調整、いわゆる税源移譲等によりまして、歳入面では三億九千百万円の増となっております。一方、歳出面では消費税の二%アップに伴う二億五千三百万円の歳出増がございます。


 次に、歳出予算に計上いたしました主な新規・拡充事業につきまして概略ご説明申し上げます。


 第一に、地域保健福祉の充実でございます。


 我が国の高齢化は世界に例のない速さで進行しており、本区におきましても例外ではなく、本年一月一日現在の住民基本台帳上の高齢化率は一六・九%となりまして、実に六人に一人が六十五歳以上の高齢者ということになり、この一年間で〇・五ポイント上昇しております。


 このような高齢化の進展は、区民生活のさまざまな分野に影響を与え、家族や地域のあり方を含め地域社会全体を大きく変えていくことにもなり、保健・医療・福祉の有機的な連携のもとでいかに高齢社会にふさわしい地域保健福祉システムを構築し、かつ充実させていくかが区政の重要課題の一つとなっているのでございます。


 本区では、かかる課題にいち早く取り組みまして、平成五年四月に高齢者介護相談センターを開設し、さらに昨年四月には同センターの機能をベースとし、縦割り的発想の転換を図りまして、要援護高齢者の自立支援のみならず、障害者をも対象として、かつ保健と福祉の一元化を図った高齢社会にふさわしい組織として中央保健福祉センターを他区に先駆けて設置し、在宅福祉サービスの拠点としてスタートさせたところでございます。


 新年度におきましては、組織の再編成により東西福祉事務所の生活保護業務を一体化し、生活福祉課として本庁舎へ移行いたします。また、東西福祉事務所跡には、ただいま申し上げました中央保健福祉センターと同じ機能を持ちました保健福祉センターを二カ所新設し、三カ所体制によりまして要援護高齢者及び障害者の方々への在宅福祉サービスを推進してまいります。


 それぞれの保健福祉センターでは、介護・看護等にかかわる相談や情報提供をはじめ、ケアマネジメント体制のもとに相談から日常的なケアまで一貫したサービスを提供いたしますとともに、二十四時間巡回型ホームヘルプサービスのステーションとして、二十四時間・三百六十五日体制で介護者の在宅生活を支援してまいります。また、地域の在宅福祉の拠点・核でありますことから、センターを中心に地域に点在する福祉資源、具体的には特別養護老人ホーム、高齢者在宅サービスセンター、障害者施設、町会、ボランティアグループ等々のネットワークづくりを積極的に推進してまいります。


 なお、保健福祉センターは、現在、国が平成十二年度を目途に進めております介護保険制度の創設をも視野に置いた組織体制と機能を備えているものと考えております。


 二十四時間巡回型ホームヘルプ事業につきましては、最終的には介護保険制度がスタートする時点では、全地域において必要な方全員に二十四時間体制でホームヘルプサービスが提供でき、区民の皆様が高齢期におきましても心身ともに自立し、安心して暮らしていただけますよう、本区にふさわしい支援システムの構築に全力で取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、かかりつけ医制度の導入についてでございます。


 医療的な措置を必要とする在宅療養者が急速に増加する高齢社会におきましては、高齢者の在宅療養を支えます地域医療体制の充実が不可欠でございます。


 そのため、区民お一人おひとりのライフステージに応じた各種保健医療サービスを身近なところで提供するかかりつけ医の機能を推進し、在宅ケアを基本としながら保健医療サービスと福祉サービスを一体的かつ計画的に提供いたします地域ケア体制の整備・充実を目的といたしまして、平成九年度は豊島区医師会との連携・協力のもと、かかりつけ医機能推進委員会の設置などの組織づくり、またかかりつけ医に関する研修を実施いたしますとともに、医師会に医療相談窓口を開設しまして、在宅で療養されている区民の方々に往診可能なかかりつけ医などのご紹介を行ってまいります。


 次に、老人保健施設整備についてでございますが、寝たきりなどの要介護高齢者にリハビリテーションや医療ケアを提供することにより、高齢者の自立を支援し、家庭復帰を促す施設として本区で初めて三十床を確保するものでございます。清瀬市の医療法人弘善会ラビアンローゼにおいて、本年五月より開設を予定いたしております。


 次に、在宅での介護が困難な要介護高齢者の生活の場として年々需要が高まっております特別養護老人ホームの建設でございます。区立としては四番目、定員九十名の西巣鴨二丁目地区特別養護老人ホームにつきましては、昨年十一月には実施設計を終え、本定例会に契約議案の提出をさせていただきまして、平成十一年五月の開設に向け建設を進めてまいります。また、本区で二十床を確保するため、区の民間特別養護老人ホーム整備費の助成事業として板橋区に建設中でありました社会福祉法人立の特別養護老人ホームケアポート板橋が本年四月開設される運びとなっております。


 次に、地域の在宅福祉サービスの拠点として整備を進めております高齢者在宅サービスセンターの建設についてでございますが、西巣鴨二丁目地区特別養護老人ホームとの併設、及び上池袋二丁目地区複合施設としてそれぞれ建設を進めておりまして、また、この四月に開設が予定されております養浩荘高齢者在宅サービスセンターにつきましては、社会福祉法人シルバーセンター豊島に事業運営を委託し、地域の在宅福祉サービスの充実を図ってまいりたいと考えております。これらの施設が完成いたしますと、区内の高齢者在宅サービスセンターは、合わせまして十二カ所が整備されることと相なるのでございます。


 また、本区初めての施設として、居住機能を重視し、自立生活維持のためのケアに配慮した定員三十名のケアハウスを西巣鴨二丁目地区特別養護老人ホームの併設施設として建設を進めてまいります。


 以上が地域保健福祉の充実でございます。


 第二に、教育環境の整備について申し上げます。


 目前に迫った二十一世紀に向け、次代を担う児童・生徒の教育環境を整備することは、私ども現世代の極めて重要な責務であると認識しているところでございます。


 そのため、学校教育環境の整備という観点から、平成四年四月の区立学校適正規模等に関する審議会の答申後、教育委員会では内部検討委員会を設けまして鋭意検討を重ねてまいりましたが、このたび、基本計画と同じ平成九年度から十八年度までの十カ年の小・中学校の適正化第一次整備計画を策定いたしました。


 その内容は、小学校十一校、中学校六校、合わせて十七校を対象に、新校舎の建設及び耐震補強・改修工事による既存校舎の活用によりまして、順次適正化を推進していくものであります。実施に当たりましては、児童・生徒の安全性の確保や学校教育環境の向上にも十分配慮して推進しますとともに、答申後十年の節目に当たる平成十三年度には改めて児童・生徒数の状況変化を見定めました上で、適切な対応が図れますよう見直しを行ってまいりたいと考えております。


 このような基本的な方向を踏まえまして、新年度は、その第一歩として順次統合へ向けての説明会を実施してまいります。


 次に、区立小中学校への学習用コンピュータの導入でございますが、導入に当たりましては知識習得から問題解決能力の育成といった新しい学力観に立った情報教育を推進するという観点から、文部省の新整備方針に基づきまして、平成九年度から十一年度の三カ年で全小中学校にコンピュータを配備してまいります。その初年度といたしまして平成九年度は、小学校十五校、中学校一校、合わせまして計十六校に導入いたし、その後、平成十年度に小学校十三校、中学校二校、合わせて十五校、最終年の平成十一年度には竹岡健康学園と中学校九校、合わせて十校という計画で進めてまいります。


 次に、小学校四年生を対象に高麗清流園で実施してまいりました移動教室でございますが、高麗清流園の廃止に伴いまして、来年度は新たに秩父郡小鹿野町の旅館宮本荘と契約を結びまして、引き続き豊かな自然環境の中で移動教室を実施してまいります。


 なお、宮本荘につきましては、秩父中央民宿と同じように一般の区民の方々が利用できる保養施設としても契約してまいることといたしております。


 第三は、防災対策の強化でございます。


 本区の防災対策は、一昨年の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて改定しております豊島区地域防災計画を基本とし、緊急災害対策51の提言を着実に実行する姿勢で取り組んでいるところでございます。


 特に、災害予防の面からは、区民の防災行動力の向上を図るため、災害発生初動期での区民の防災行動力が被害の拡大防止に大きく影響しますことから、日ごろより防災意識の高揚、初期消火訓練等、地域防災組織との連携を強化し、区民の防災行動力の向上に努めているところでございます。また、災害に強い街づくりでは、防災生活圏促進事業をはじめとして、都市防災不燃化促進事業、居住環境総合整備事業、狭あい道路拡幅整備事業、橋梁の耐震補強などを実施しているところでございます。さらには、救援センター、災害対策要員宿舎の整備を順次進めるとともに、災害対策本部の充実や地域防災無線システムの整備による情報収集・伝達の強化、姉妹都市・友好都市等との相互応援協定を進めるなど、災害応急活動の強化を図ってまいりました。


 平成九年度は、七年度から四年計画で進めております地域防災無線システム整備計画の三年次目として、警察・消防署等への半固定局無線、救援センター等への携帯無線機の配備などによりまして、行政・防災関係機関及び生活関連機関等との災害時における情報収集・伝達が迅速かつ的確に行える無線連絡体制が確立することとなります。


 次に、救援センター校の整備でございますが、平成七年度、八年度の資器材の配備に続き、物資の分散備蓄を進めるため、余裕教室を活用したミニ備蓄倉庫の増設を図りまして、備蓄物資・資器材の配備強化を図ってまいります。また、災害対策要員及び宿舎整備につきましては、新規に十戸整備いたしまして、九年度には五十一名の災害対策要員が確保される運びとなります。さらに、初期消火活動をより迅速に展開し、被害の拡大を防止するため、公園等に設置いたします五トン貯水槽の整備に合わせ、小型消火ポンプを新たに六カ所併設配備してまいります。


 第四に、中小商工業の振興について申し上げます。


 緩やかな回復基調にあるとはいえ、その足取りは重く中小商工業を取り巻く環境は依然として厳しいものがあり、区内の平成八年中の企業倒産件数は百十一件、負債総額では三百八十五億円となっておりまして、対前年比では倒産件数はマイナス二〇・一%と減少しておりますものの、負債総額では三五%増加し、いまだ長期低迷からの脱却には至っていないのが現実でございます。


 したがいまして、このような厳しい状況に置かれ事業運営に苦慮されておられます中小商工業・自営業の方々に対しまして、資金難の解消と経営の安定に資するため、平成四年度に創設しました緊急特別資金融資制度をさらに一年延長してまいります。


 また、各種融資制度のうち、運転資金については八百万円から千五百万円、設備資金については二千万円から三千万円へと限度額を引き上げますとともに、これまでの事業転換資金を転業資金、独立開業資金を起業資金へと衣替えいたしまして、それぞれ一千万円から一千五百万円へと限度額を引き上げますと同時に、これら二つの資金につきましては、本人負担利率を引き下げ、また返済期間も延長してまいることといたしております。


 さらに、無担保・無保証人、保証協会不要の資金であります国民金融公庫の小企業等経営改善資金の融資を受けられました事業者に対しましては、貸付利子の一部を一定期間補助することによって、本人負担の軽減を図ってまいる所存でございます。


 一方、企業経営の支援を効率的に行ってまいりますため、各種産業情報の収集・整備・分析・提供といった機能を強化いたします産業情報システムの整備を図りますとともに、区の産業振興施策を中心としたさまざまな情報を盛り込みました産業ガイドを作成し、事業者の方々の事業発展のための活用資料として提供してまいりたいと考えております。


 最後に、その他の主要事業のうち、染井吉野桜記念公園と駒込駅北自転車駐車場について申し上げます。


 まず、染井吉野桜記念公園であります。


 駒込には地元の皆様で組織された染井吉野桜記念公園を作る会がございまして、江戸時代からの駒込の園芸文化の伝統と染井吉野桜の発祥の地を記念できる公園を実現するため、長い間運動を続けてこられました。染井吉野桜記念公園は、このような地元のご要望に応えるべく、駒込駅北自転車駐車場の建設に伴う上部広場の復旧に合わせて整備をするものでございます。


 この公園の整備計画につきましては、平成七年から染井吉野桜記念公園を作る会をはじめとする地元の方々と計画づくりを行ってまいりまして、駅前の公園でもありますのでイベントなどもできる広場や水の施設、さまざまな品種の桜やツツジなどの樹木に加えまして、染井吉野桜発祥の里の記念碑を設置することといたしております。本年五月から工事に着手し、十二月には開園する運びとなっております。


 次に、この公園の下に整備される自転車駐車場であります。


 この駐輪場は、国庫補助金を導入いたしまして、平成七年度から建設しているものでございまして、平成八年度末には本体工事が完了し、引き続いて自転車ラック等の内部設備を設置いたしまして、本年八月には供用開始の運びとなります。


 また、JR駒込駅まで約三十メートルと極めて立地条件がよいことや地下鉄南北線駒込駅と地下で接続することなどから、駅周辺の放置禁止区域の設定と合わせまして、地域の放置自転車対策に飛躍的な効果を発揮するものと考えております。


 以上、説明してまいりました一般会計予算に国民健康保険事業会計、老人保健医療会計及び従前居住者対策会計の三特別会計予算を加えますと、本区の平成九年度予算の総額は千三百二十億七千三百七十六万二千円、対前年度比一・一%増と相なる次第でございます。


 最後に、本年一月に策定いたしました豊島区基本計画及び豊島区計画事業実施計画について申し上げます。


 まず、豊島区基本計画は、平成六年五月に設置いたしました豊島区基本構想審議会におきまして、豊島区基本構想についての答申後、引き続き平成七年七月から足かけ三年をかけまして、十九回に及ぶ部会・審議会を開催され、大所高所から調査・審議を重ねられ、この一月十日にいただきました答申に基づき策定いたしたものでございます。ここに、委員の皆様方の並み並みならぬご尽力に対しまして、衷心より感謝を申し上げる次第でございます。


 豊島区基本計画は、申すまでもなく平成七年三月に議決されました基本構想を実現するために、今後十カ年の区が推進する施策を体系的、総合的に明らかにした行財政運営の指針であります。


 旧基本計画の計画期間が終了した平成五年度以降は、各種の補完計画により計画行政を進めてまいりましたが、このたびの基本計画の策定によりまして、本来のあるべき計画行政の姿に立ち戻ることができたところでございます。


 基本計画では、区政各般にわたる施策の方向として二百七十九の項目を示しております。また、その施策の方向の中から、計画管理を行うものとして九十八の計画事業を掲げております。この基本計画により、今後十年間で向かうべき区政の道筋を具体的に明らかにいたしたところでございます。


 また、実施計画は、この基本計画の推進を目的とする平成九年度から三カ年の行財政計画として、年度別に事業量、事業費を明示したものでございます。


 今回の基本計画・実施計画の策定によりまして、基本構想から基本計画及び実施計画への計画の体系化とともに、各種の補完計画との整合化が図られることになったのでございます。


 本日ご提案申し上げます案件は、予算七件、条例十七件、契約五件、合わせて二十九件でございます。各案件につきましては、後刻、助役より説明をいたさせますので、よろしくご審議の上、ご協賛を賜りますようお願い申し上げまして、私の招集あいさつ並びに所信の表明を終わります。