[埋蔵文化財の保護と活用のために]

子供たちの体験発掘

 豊島区は、その多くを第2次世界大戦の時に空襲で焼かれ、多数の貴重な文化遺産を失いましたが、それには古文書などの記録も含まれています。そのため、豊島区の歴史には空白部が生じてしまいましたが、今後、埋蔵文化財の調査が進められる中でその空白を埋めていくこともできるようになったわけです。そうした調査の成果については、詳細な調査報告書の他に、今回のような小冊子の発行や展示会を通して、区民の方々にお知らせしたいと考えています。
 ところが、その埋蔵文化財も、最近の再開発の中で消滅の危機に瀕しています。それを後世に伝えていくためには、発掘調査の実施が不可欠なのです。しかし、埋蔵文化財の調査は、それなりの費用と調査期間を必要とします。そして、それらについては、開発事業者の方に負担していただく原因者負担制がとられています。但し、個人専用住宅建設等の場合には、国や東京都及び豊島区の一定の補助制度がありますので、教育委員会社会教育課文化財係までご相談下さい。
 祖先が残してくれた貴重な歴史遺産を次代の人々に引き継ぐことは、私たちに課せられた使命です。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。