その偉業は、徳富蘆花・司馬遼太郎・戸石四郎・川崎己三郎・鈴木勝・米本晃太郎・佐藤正吾の諸氏によって紹介され、陸別町白里グループはその埋れている資料の発掘と伝記の研究に懸命である。
この関寛斎の遺品が翁の孫で東京都世田谷区に住む関静吉氏、石野正雄氏、東金市の吉井宏氏および君塚卓氏より東金市に寄贈され、市の財産として東金図書館に保管されているが、やがて、郷土資料館建設の折には、貴重な資料として、資料館に永く保管されるであろう。その遺品目録は次の通りである。(東金図書館発行「関寛斎遺品目録」による。)
1 東金市所有遺品
○自筆虎列刺私考補
○自筆奥州出張病院日記
○〃 医書
○〃 辞世二首(短冊)
○〃 死後の希望二首(短冊)
○〃 亡妻の白骨に手向けて他二首(短冊)
○翁愛用の書画神明宮の軸
○〃 大龍公真影軸
○〃 蜂須賀茂韶の書
○徳富蘆花の和歌一首
○〃 の書簡
○翁愛用の書蜂須賀斉裕侯和歌他
○〃 蜂須賀茂韶侯和歌他
○〃 蜂須賀総子和歌二首
○〃 五友山樵の書
○翁愛用の合作書画
○佐瀬春圃の書
○翁着用の五つ紋付夏衣
○翁愛用のふくさ
○〃 文鎮・水さし・水盤・茶こぼし
○〃 輪島塗りお膳・茶碗・菓子皿
○翁愛用の煙草盆・棗・野立用茶函・茶壺
○〃 木製薬研
○〃 鳴門の渦潮額一枚
2 東中吉井宏氏蔵
○関老夫婦の扇面の書二枚
○寛斎愛用の手あぶり
この他関係の書画・愛用の図書・什器・写真等々もあるが、自筆の図書、辞世hb
また、木製薬研はすばらしいものであって、その貴重性は高く評価されている。
付記
関寛斎については、本巻「人物篇」を参照されたい。
奥羽出張病院の旗
関寛斎の著述